【中古品”高騰”】「新品よりも安い」当たり前が通用しない時代に?
「中古品は新品よりも安い」という当たり前が、通用しない時代になっているのかもしれません。ロレックス製の腕時計や高級ブランドのバッグは、中古品価格が新品の定価を大幅に上回る場合もあり、その流れは中古ゴルフクラブにも…。そのワケを調べると、コロナ禍からの意外な変化がみられました。
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東京・渋谷区のブランドショップでは、これまでには考えられなかった変化が起きていました。例えば、ロレックス製・中古腕時計は、人気のモデルになると「新品の定価を大幅に上回る」ということです。
ブランドコレクト広尾店 末永陵店長
「ここ半年から1年ぐらいで、400万円から600万円に値段が上がっているモデルもございます。新品で購入される金額よりも、高くなっているのが現状です」
他にも、人気の高級ブランドバッグであるエルメスの「バーキン」などで、中古品なのに定価超えをする商品が増えているということです。ブランドコレクトは、その背景を次のように説明しました。
ブランドコレクト広尾店 末永陵店長
「こちら(価格が)安定して、値崩れもしませんし。コロナ禍で、旅行とかそういうところに投資するお金が、実物投資にかわってきているのかなと」
実際に使える高級時計やブランドバッグを、実用的な「資産」として持つ人が急増し、一部ブランド品は定価を上回るほど、ここ最近、急激に価格が上がっているということです。
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こうした「中古品が新品よりも高い」という動きは、自動車業界にも広がっています。
フジヤマトレーディング 藁科吉晴会長
「『半導体の納期の遅れ』が非常に影響しておりまして、新車の納期が遅延しています」
半導体不足などの影響を受けて、国内メーカーでは軒並み新車の納期が数か月待ちの状態となっています。
全般的に中古車価格が上昇する中、特に人気の車種は「新車価格と同じか、あるいは、それ以上のプレミアム(付加価値)が付いて、取引される場合もあります」とフジヤマトレーディング・藁科会長は説明します。また、「オークションで、新車以上の価格で取引されることもある」ということです。
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中古品高騰の波は、コロナ禍で一躍人気となったゴルフにも及んでいます。東京・新橋のゴルフガレージ新橋銀座口店では、中古ゴルフクラブの買い取り額アップのキャンペーンを行う一方、販売価格は据え置いてきました。ところが――
ゴルフガレージ新橋銀座口店 塙裕之店長
「ネットでも店頭でも、以前より売れていて、(中古ゴルフクラブの)在庫が減ってきている。いずれは販売金額が上がる可能性はありますけれども」
今後、販売価格を上げることも検討しているということです。
その背景にあるのが、若い世代を中心とした「初心者ゴルファー」の急増です。「いつまで続けるかわからない」と中古品から始める人が多く、需要はコロナ前よりも増加し、中古ゴルフクラブの買い取り価格はジワジワと上がり続けてきたということです。
そこに追い打ちをかけるように、「海外の工場がコロナでロックダウンで閉鎖したりと(部品が)調達できないので新品の供給が減っている」とゴルフガレージは説明しています。部品不足などの影響で、メーカーの新規の生産が減少する中、市場全体で中古ゴルフクラブの争奪戦が激化し、「中古品の買い取り価格は、ますます上がる一方だ」ということです。
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「中古品は新品よりも安い」、そんな当たり前が通用しない時代になっているのかもしれません。
(2022年4月11日放送「news every. 」より)
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