【取り組み】性暴力被害防ぐために…大学内で新たな活動

【取り組み】性暴力被害防ぐために…大学内で新たな活動

【取り組み】性暴力被害防ぐために…大学内で新たな活動

性被害や性暴力を大学のキャンパスやサークルで防ぐための新たな活動が始まっています。中学生時代にトイレで盗撮を受けたという女子大学生も、同じように傷つく人をつくりたくないと活動に参加しています。こうした被害を防ぐため、できることは…。

     ◇

大学生の中本さん(仮名)が、中学生の時に通っていた塾のトイレであったという盗撮の被害について話してくれました。

大学生 中本さん(仮名)
「上を見たらカメラが伸びてきていて、シャッター音が鳴って、そのまま犯人が走り去る音がした」

すぐに塾の先生などに相談しましたが――

中学時代に盗撮被害に遭った中本さん(仮名)
「『仕方なかった』とか、『早く日常に戻れ』とか、『お前も頑張れ』とか言われたこともあって」

盗撮の被害に真剣に向き合ってもらえなかったといいます。中本さんは、今でもデパートなど複数の人が利用するトイレを使うことができません。

中学時代に盗撮被害に遭った中本さん(仮名)
「『もう大丈夫。もう安心して』っていうところが、一番かけてほしい言葉だなって」

同じように傷つく人をつくりたくないと、中本さんは今、慶應義塾大学で性暴力をなくすための取り組みをしている「Safe Campus」という有志の学生団体で活動しています。

この団体の調査によると、大学での性暴力の中で最も多かったのが「先輩からの被害」だといいます。

今月19日、メンバーがオンラインで行っていたのは、性暴力について理解を深めてもらうためのワークショップです。

ワークショップ参加者
「性被害・性暴力の責任は、100%加害者にあるということを認識し、被害者の気持ちを尊重する姿勢が大切です」

性暴力について理解を深めてもらうためのワークショップで、強く呼びかけたことは――

ワークショップ参加者
「『アクティブバイスタンダー』の話にもなってくると思うんですけど…」

『アクティブバイスタンダー』とは、性暴力被害の現場に居合わせた時、何か行動を起こすことで被害を防ぎ、被害者の助けになれる「第三者」のことです。

その第三者ができることは「意図的に飲み物をこぼして、加害者の注意そらす」「動画などで撮影をして証拠を残す」「その場で行動ができなくても、あとで被害者に声をかけてサポートすること」「第三者に助けを求める」「直接介入する」という5つがあるといいます。

ワークショップに参加 大学1年生(19)
「『セクハラですよ』って、なかなかいえない人も多いと思う。話をそらすとかって、比較的、誰でもできると思う」

加害者でも被害者でもない、第三者としてできること――

Safe Campusメンバー 高橋未悠さん(19)
「ちゃんと性暴力があるんだぞと、見ているんだぞとするだけでも、十分、性暴力を抑止することができると思います」

Safe Campusメンバー 高橋一翔さん(19)
「もちろん第三者としても関わることが大きいので、すべての人が問題意識を持てるようになることを望んでいます」(2021年12月23日放送「newszero」より)

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