ゼレンスキー大統領 が“怒りの演説” ロシアは変わらず「捏造」主張(2022年4月6日)

ゼレンスキー大統領 が“怒りの演説” ロシアは変わらず「捏造」主張(2022年4月6日)

ゼレンスキー大統領 が“怒りの演説” ロシアは変わらず「捏造」主張(2022年4月6日)

 ロシアの国連大使も参加するなか、ゼレンスキー大統領が初めて国連安保理での演説に臨みました。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「きのう私はロシア軍から解放されたブチャから戻ってきた。そこではロシア軍が関与していない戦争犯罪を見つける方が難しい。ロシア軍は我が国に尽くした人を探し出し、意図的に殺害した。生きている人がいないか確認するふりして、家の外で女性たちを処刑した。大人も子どもも、家族全員を殺害し、遺体を燃やそうとした。私は、毎日、毎朝、殺害される市民を悼む人々を代表して演説をする。『イスラム国』のテロリストが占領地でやっていることと何が違うのか。違うのは、やったのが国連安保理の常任理事国だということだ」

 ゼレンスキー大統領が訴えたのは“国連改革”です。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「安全保障理事会が保障する安全はどこにあるのか。どこにもない。それなのに何事もなかったように安保理がある。国連創設の目的である平和は、どこにあるのか。ブチャの虐殺は、残念ながら占領者が我が国で41日間、行ってきたことの一例に過ぎない。まだ世界が全容を知らない多くの場所がある。マリウポリ、ハルキウ、チェルニヒウ、アフトゥイルカ、ボロディアンカ。その他多くの場所はブチャと同じだ。我々が対応しているのは『拒否権』を『殺人する権利』に変えた国だ」

 国連は、総会ではロシアに対する非難決議などを採択していますが、ロシアが拒否権を持つ安保理では法的拘束力のある対応はできていません。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「国連をなくしてしまっていいのか。国際法の時代は終わったのか。そうでないなら、今すぐ行動しなければならない」

 国連に変化があるのかは、分かりません。

 ただ、変化のあった国はあります。インドです。ロシアと長年、軍事的な協力関係にあり、これまで非難決議などでも棄権をしてきましたが・・・。

 インド・ティルムルティ国連大使:「ブチャでの市民殺害に関する直近の報告は、深く憂慮すべきものだ。この殺害行為を明白に非難し、独立した調査を求めることを支持する」

 この直前、インドはアメリカと電話で外相会談を行っていて、アメリカの要請に応じた可能性もあります。

 そのアメリカは、ロシアの国連人権理事会での資格停止を求めました。

 アメリカ、トーマスグリーンフィールド国連大使:「ロシアは人権の尊重こそを目的とする機関の、権威ある地位を占めるべきではない。ロシアの国連大使が付く毎度の嘘こそが、人権理事会にふさわしくない証拠だ」

 では当のロシア、ゼレンスキー大統領の演説にどのように反応したのでしょうか。

 国連安保理でゼレンスキー大統領の演説が行われるなか、ロシアのネベンジャ国連大使は・・・。

 どうもスマホが気になるようです。たびたびスマホをいじります。さらにこの後にする発言の内容確認にも余念がないようです。

 演説を受け、何を語ったのでしょうか。

 ロシア、ネベンジャ国連大使:「我々は征服のためではなく、血塗られたドンバス地方で、長く待たれる平和をもたらすためにウクライナに行った。一時的なものではなく長く続く真の平和だ」

 以前から変わらない主張です。

 先に発言したアルバニアの大使は。

 アルバニア、ホジャ国連大使:「ロシアが市民を守るために侵攻して、ウクライナは偽の恐怖映像を作ったなんて誰が信じるだろうか」

 アメリカの大使も。

 アメリカ、トーマスグリーンフィールド国連大使:「これからプロパガンダを聞くことになるだろう。分かっている。反応することでもっともらしい主張にする気はない」

 ゼレンスキー大統領は演説の最後をこう締めくくりました。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「ウクライナには平和が必要だ。ヨーロッパにも世界にも平和が必要だ。最後に短い映像を見てほしい」

 映し出されたのは様々な場所で無残に殺害された市民の映像です。

 ロシアは民間人の遺体が多数映るブチャの映像について捏造(ねつぞう)だと主張。

 前日には。

 ロシア、ネベンジャ国連大使:「捏造を証明する事実に基づく証拠を持っている。国際社会が、ウクライナ政府と西側のスポンサーによる偽の物語に惑わされないよう、なるべく早く証拠を安保理に提示する」

 捏造の証拠があると言っていましたが、5日の安保理で示されることはありませんでした。

 ゼレンスキー大統領はなおも対話による解決を模索するとしています。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「我々は虐殺だと認識している。彼(プーチン大統領)は裁かれるべきだ。その姿勢で話し合いの可能性を探す。会うことで解決策を探す」

 そんななか、ウクライナに対して、初めて戦車の提供が行われたとの情報も出ています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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