攻撃続く首都キエフで飲食店が一部再開 インフラ崩壊防ぐため・・・戦う市民たち(2022年3月29日)
ウクライナの首都キエフから、北に約40キロ離れた小さな町ディメル。約100人の住民たちが並んでいます。人々の目当ては・・・。
ロシア国防省が28日に公開した映像では、ロシア軍の兵士がウクライナの住民に人道支援物資を配布している様子が映されています。
ロシア語で話す住民:「地元住民に対して何の攻撃的な行動もなく助けたり人道支援物資を届けたりしてくれている」
ロシア側の狙いは、果たして・・・。
一方で、ロシア軍による首都キエフへの攻撃は続いています。
キエフ在住の日本人の高垣典哉さん。戦時下の街の様子を映像で発信しています。
キエフ在住の日本人・高垣典哉さん:「うちの家から爆撃音が聞こえたのは初めて。3発ドーン、ドーン、ドーンと鳴って。まだロシア軍は攻撃してきている。情報を聞いてロシア軍は撤退しているのではないかと期待して『ああ良かった、これで終わるのかな』と思っていたが、また、きのうの夜からミサイルを撃ってきている」
爆撃の恐怖が付きまとうなか、住民の生活にはある変化が。
キエフ在住の日本人・高垣典哉さん:「本当に人の通りが増えた。前に比べて経済活動をしているから。レストランも1軒だけ開いてるところを見つけた。そこのレストランも満員で」
レストランやカフェが、一部でオープンしているといいます。背景にあるのは、住民たちの厳しい懐事情です。
キエフ在住の日本人・高垣典哉さん:「生活をしないといけない。ウクライナの人は、日本人みたいに貯金をしない。給料が少ないから貯金できない。日当みたいな形がほとんど。働けなかったらお金をもらえない。だから皆さん必死」
長期化する戦乱・・・。地下鉄のホームでは、今も多くの避難者たちが寝泊りしています。
わずかな生活物資でしのでいます。
止まっている電車の座席にも、毛布にくるまる人たちの姿が・・・。こうした避難者に十分な支援が行き届いていないため、高垣さんはボランティアで弁当を配っているといいます。
キエフ在住の日本人・高垣典哉さん:「残っている人は逃げないという意思の人か、もしくは逃げられない人。お金もなくて」
そのキエフでは、インフラの崩壊を防ぐため、奮闘している人たちがいます。
キエフ市の水道会社職員・ピスクノーフさん(38):「水道のパイプラインは常に修理をしないといけません。今は厳戒態勢のため、人の健康と命を守るために事故対応と緊急の復旧チームだけが働いています」
キエフ市の水道会社では、戦時下の今も24時間体制で水道管の修理を行っています。旧ソ連時代に設置されたため、老朽化が激しく常にメンテナンスが必要なのです。
職員の中には、ウクライナ軍や領土防衛隊に加入して戦っている人たちもいるといいます。
キエフ市の水道会社職員・ピスクノーフさん:「こうしなければ何も残らずに崩壊しかねません。今は勝利するのを待って、その後は街の復興や再建をしなければなりません」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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