「バイデンに挨拶」西部リビウに攻撃 ロシア国防相ひさしぶりに姿「核兵器も・・・」(2022年3月27日)

「バイデンに挨拶」西部リビウに攻撃 ロシア国防相ひさしぶりに姿「核兵器も・・・」(2022年3月27日)

「バイデンに挨拶」西部リビウに攻撃 ロシア国防相ひさしぶりに姿「核兵器も・・・」(2022年3月27日)

 ロシア軍がミサイルで攻撃したのはアメリカのバイデン大統領が訪問中のポーランドにほど近いウクライナ西部の街のリビウでした。リビウの市長は会見で「侵略者たちはバイデン大統領にあいさつしたいのだろう」と語り、ロシアによる牽制(けんせい)だとの見方を示しました。

 激しく上がる黒煙。ウクライナ西部のリビウ近郊で26日、燃料貯蔵所や防衛関連施設がロシア軍の攻撃を受けました。

 CNN記者:「この建物からは炎が噴き出しています。さらに多くの消防隊員やメディアの人たちが集まってきています」

 リビウ州知事などによりますと、爆発は南部のクリミア半島から発射されたミサイルによるもので、これまでに5人が負傷したものの、死者は確認されていないということです。

 CNN記者:「東部のドンバス地域から見ると、とても西に離れた場所です。リビウは西部で最大の都市です。ここは安全だと考えられていました」

 比較的、安全と考えられていたウクライナ西部への攻撃。

 ロシア国防省も25日、「主要目標であるドンバス地方の解放に注力することが可能になった」と表明し、作戦目標をウクライナ東部に集中させるとみられていました。

 そうしたなか、ロシア軍はなぜウクライナ西部のリビウを攻撃したのでしょうか。

 実はこの時、アメリカのバイデン大統領はウクライナの隣国のポーランドを訪問していました。

 ウクライナ・リビウ市、アンドリー・サドピー市長:「侵略者はバイデン大統領へのあいさつとして行った。ポーランドとの国境から70キロのリビウが狙われた。深刻な脅威であることを気付かなければならない。次に何が起こるかは誰も分からない」

 一方、ロシア軍が包囲しているウクライナ南東部。ザポリージャ州はマリウポリから北西約100キロ離れたポルタウカ村、マリニウカ村の2つの村をロシア軍から奪還したと発表しました。

 作戦は地域の防衛軍が協力して行い、激しい戦闘が行われたといいます。

 戦況が混沌とするなか、ロシアでは地方議員が議会で戦争反対を訴えました。

 ロシア・ボロネジ州、ニーナ・ベリャーエワ地方議員:「私はプーチン大統領の決定に反対であり、ウクライナで行われている行動に反対だ。起こっていることは戦争犯罪だ」

 議会でプーチン大統領を名指しで批判したのは、ウクライナと国境を接する州の地方議員のニーナ・ベリャーエワさんです。

 ロシア・ボロネジ州、ニーナ・ベリャーエワ地方議員:「あなたたちが知っている情報は嘘だ。我が国は侵略されなかった」

 男性:「関係ない」

 ロシア・ボロネジ州、ニーナ・ベリャーエワ地方議員:「関係あるよ。誰も我が国を攻撃していないし、あすも攻撃されない。ナチスは存在しない」

 こちらは一時、公の場に姿を見せず、健康問題など様々な憶測を呼んでいたロシアのショイグ国防相ですが、26日に軍幹部らとの会合に臨む姿が公開されました。

 ロシア、ショイグ国防相:「制裁されても、まだ85%の貿易は有効だ。核兵器も考えないといけない」

 ショイグ国防相は高精度の長距離ミサイルや軍用機の供給を優先し、戦略核を扱う部隊についても戦闘力を維持するよう指示しました。

 アメリカ、バイデン大統領:「この戦いは数日や数カ月で勝てるものではない。これから長い戦いに備え、気を引き締める必要がある」

 ウクライナを巡る戦いは長期戦になるというバイデン大統領。

 現在も激戦が続くウクライナ東部ハリコフの地下鉄では、平和や繁栄を祈った伝統曲が演奏されました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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