「侵略の津波を」ゼレンスキー大統領演説で日本意識?(2022年3月23日)

「侵略の津波を」ゼレンスキー大統領演説で日本意識?(2022年3月23日)

「侵略の津波を」ゼレンスキー大統領演説で日本意識?(2022年3月23日)

 ウクライナのゼレンスキー大統領が、日本の国会でオンライン演説を行いました。

 第一声は、日本時間の23日午後6時すぎでした。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「親愛なる細田衆院議長、山東参院議長、岸田総理、日本の国会議員の皆様、日本の国民の皆様」

 ゼレンスキー大統領がまず口にしたのは、日本への感謝の言葉でした。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「日本がすぐに援助の手を差し伸べて下さいました。心から感謝しています。ロシアがウクライナの平和を破壊し始めた時には、世の中の本当の要素を見ることができました。本当の反戦運動、本当の自由、平和への望み、本当の地球の安全への望み。日本はこのようなアジアのリーダーになりました。皆様がこの苦しい大変な戦争の停止のために努力し始めました」

 そして、訴えたのは戦時下の原発と、核兵器の危険性でした。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「チェルノブイリ原発の事故は皆様もご存じだと思います。1986年に大きな事故がありました。2月24日、その土の上にロシア軍の装甲車両が通りました。そして放射性物質のダストを空中に上げました。チェルノブイリ原発が支配されました。事故があった原発を想像してみて下さい。破壊された原子炉の上にあるこの現役の核物質の処理場を、ロシアが戦場に変えました。すでにザポリージャ原発というヨーロッパ最大の原発が攻撃を受けています。また工業施設の多くが被害を受け、環境に対するリスクとなっています。また、核兵器も使用された場合の世界の反応がどうなるかが、世界中の話題となっています。将来への自信や確信は今、誰にもどこにもないはずです」

 さらに、ロシア軍の無慈悲な攻撃を受けるウクライナの市民生活についても。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「1000発以上のミサイル、多くの爆弾が落とされ、また数十の街が破壊され、全焼しています。多くの街では家族、隣の人が殺されたら、彼らをちゃんと葬ることさえできません。そういう埋葬は家の庭の中で道路沿いにせざるを得ません。可能なところでやっています」

 これまで、世界各国の議会で演説を行ってきたゼレンスキー大統領。

 アメリカ議会では、旧日本軍による真珠湾攻撃や9.11のテロを引き合いにして、今同じようなことが行われていると訴え、イギリス議会では、かつてのチャーチル首相の言葉を引用し、戦い抜く姿勢を見せたうえで、ロシアへの制裁強化を求め、22日に行われたイタリア議会での演説では、侵攻のせいでパスタの原料にもなる穀物が生産できず、食糧危機の可能性を示すなど、それぞれの国の歴史や事情に合わせた演説をしてきましたが・・・日本に対しては、どのような言葉を使ったのか。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「アジアで初めて、ロシアに対する圧力を掛け始めたのが日本です。引き続きその継続をお願いします。また制裁の発動の継続をお願いします。ロシアが平和を望む探すための努力をしましょう。またこのウクライナに対する侵略の津波を止めるために、ロシアとの貿易禁止を導入し、また各企業が撤退しなければならない。また、もうすでにウクライナの復興に関することも考えなければいけないです。また人口が減った地域の復興を考えないといけないです。それそれの避難した人たちが故郷に戻れるようにしなければならないです。日本の皆さんも、きっとそういう気持ちがお分かりだと思います」

 復興や、避難先から故郷への帰還など、東日本大震災を念頭に置いたとみられる言葉で語りかけました。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「またロシアに対するさらなる圧力を掛けることによって、平和を戻すことができます。また、ウクライナが報復を行い、また国際機関の改革を行うことができるようになります。将来の反戦の連立が出来上がった際に、日本が今と同じようにウクライナと一緒にいらっしゃることを期待してます。ありがとうございます。ウクライナに栄光あれ。日本に栄光あれ」

 演説を聞いた岸田総理大臣は・・・。

 岸田総理大臣:「ゼレンスキー大統領が、極めて困難な状況のなかで祖国を、そしてウクライナ国民を強い決意と勇気で守り抜いていこうとする姿、感銘を受けました。罪のない多くの市民が尊い命を失っている。こうした民間人、民間施設に対するこの非情な攻撃は許してはならないことだと思っています。我が国としても、ロシアに対するさらなる制裁、またこれまで表明した1億ドルの人道支援に加えて、追加の人道支援も考えていきたいと思っています。改めて日本はウクライナと共にある、こうした思いを強調したいと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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