国民民主党が異例の賛成 107兆円超来年度予算成立
過去最大107兆円超えとなった2022年度予算案が、参議院の本会議で与党や国民民主党の賛成多数で可決、成立しました。政府は早速、追加の経済対策に向け動き始めています。
山東昭子参議院議長
「よって3案は可決されました」
午後、参議院本会議で成立した来年度予算は一般会計の歳出総額が107兆円超と過去最大で、新型コロナ対策や岸田政権の看板政策「新しい資本主義」の実現に向けた予算などが盛り込まれています。
国民民主党 玉木雄一郎代表
「話が前に進んでおりますので、そうしたものを評価をして賛成するということにいたしました」
国民民主党は主張している原油価格の高騰対策の一つ、トリガー条項の凍結解除をめぐり、与党側と協議が続いているとして、衆議院に続き参議院でも賛成しましたが、政権与党に接近していると指摘される中、賛成に慎重だった足立信也参院議員は本会議を欠席しました。
岸田首相
「このたびは令和4年度予算ご審議いただきまして、誠にありがとうございました」
政府・与党はこれから物価の高騰などを踏まえた新たな経済対策の取りまとめに乗り出す方針ですが、先週、急浮上した年金生活者などへの5000円の臨時給付金について波紋が広がっています。
与党が「年金受給者には政府の賃上げ政策の恩恵が及びにくい」として、政府に支給を求める一方、野党側からは「なぜ高齢者だけなのか」、「選挙目当ての愚策だ」といった批判があがっています。
立憲民主党 福山哲郎参院議員
「与野党ともに批判が大きい、国民からも批判が大きいことは総理は理解されてるんでしょうか」
岸田首相
「さまざまな意見があるということは承知しております。経済の状況、生活の状況、全体を見る中で、必要なものがあるかどうか、必要なのかどうか。こういった点を政府としても、よく検討をしていきたい」
政府関係者によりますと、年金生活者への支給だけでは理解が得られないとして、政府は高齢者以外への支援も盛り込んだ追加の経済対策の策定を急ぐ方針です。
（22日18:08）
