【解説】事件発覚前に「30分で着替え」なぜ?指名手配の容疑者の心理は?専門家分析 たつの母娘殺害
(中谷しのぶキャスター)
兵庫県たつの市で親子2人が殺害された事件で、指名手配されている大山賢二容疑者(42)とみられる人物が、通報があった時間の直前に現場周辺の防犯カメラに映っていることが分かりました。
事件が発覚してから10日、きょう(29日)新たに入手した映像です。
事件が発覚した19日に撮影されたのが、こちらの2枚の写真です。30分ほどで、服装が変わっているのがわかります。
あらためて、地図で整理します。
事件現場は、JR播磨新宮駅近くのこちらになります。そこから南に約2キロの地点で、17日と20日に、このような場所で橋の下で目撃されています。服装は20日は、このような状況だったということです。数日間、滞在していたとみられるということです。
そして先ほどもお伝えしましたが、19日にJR播磨新宮駅、駅そして事件現場付近で、このように服装が変わっているということです。
これだけでも、4パターンの服装があります。
事件現場となった被害者宅の隣には、容疑者の実家とみられる家があります。そこで着替えたのか、そのあたりはまだわからないんですけれども、犯罪心理学に詳しい出口保行さんに話を伺いました。
なぜ何度も着替えをしているのか。
「着替えというのは、やはり身を隠す手段」だということなんです。「自分の姿が気になって服を持ち歩くか、どこかに置き場所があって着替えていたのでははないかとみられる」ということです。
16日に警察が接触した時には、スマートフォンなども持っていなかったということなんですが、ただ、移動すれば移動するほど人目にはつきます。
なぜ現場周辺で何度も目撃されているのか、という点についても出口さんに話を伺いました。
「自分のした犯罪の影響を直接、現地周辺で知りたいと考えているのではないか。また捜査の進展も知りたいのではないか」ということです。
これまでの足取りでわかっている点を整理してお伝えします。
13日ごろに2人が亡くなったとみられています。
その翌日(14日)、JR播磨新宮駅の前で、このように目撃されています。
その後、13日~16日の間は、JR本竜野駅周辺で目撃されています。
その後、30キロ離れた高砂市で目撃されています。警察に接触し、警察は現場付近に送り届けたという流れになります。
そして、翌日(17日)と19日にも、事件現場付近で再び目撃されています。
そして、橋の下で目撃されていたのも、17日と20日ということです。
横須賀さん、気になるのは、20日以降、きょうが29日ですので、この9日間の情報は、まだ私たちの手元には入ってきていないという状況なんですよね。
(横須賀ゆきの解説委員)
そうですよね。これを見る限りで、警察がどういった動きをしているかというところを、これまでの捜査の取材経験から言うと、一つは防犯カメラを追っているというところですね。まさに服装を変えている心理状態は、出口さんのおっしゃる通りで、警察は、防犯カメラの映像から何を分析するかというと、歩き方ですね。これは捜査関係者がよく話してくれる手法なんですが、人にはそれぞれ歩き方の特徴があって、過去、餃子の王将の社長が狙われた事件は、歩き方の特徴を科学分析した結果、立件できたということです。まず探すということです。
一方で、現場で活動しているのは「見当たり班」という人たちですね。私、取材中に「見当たり班」の人と偶然遭遇したことがあるんですけれども、ものすごく歩き方も含めて、服装だけじゃないです、歩き方がやはり特徴があるので、それを見ながら容疑者を探しているということなんです。
ただ、いま最も恐れているのは、これだけ空白の期間が空くと、容疑者が生存しているのか否かということですね。たつの市周辺などは、容疑者が知っているエリアですので、当然隠れやすい場所も知っているんだけれども、これだけ空白になると、やはり警察としては、生きているのか死んでいるのかも含めての捜査ということになってくるということになります。
先ほど、「出頭という選択肢がないのか」という話がありましたが、出口さん曰く、「自分が起こした事件だと世間に認知され、いきなり現実感が生まれて、逮捕されるのが怖くなったのでは」ということです。
なぜ、なかなか見つからないのかという点、元京都府警捜査1課、樋口文和さんに伺いました。
まず捜査の難しさとして、「科学捜査が難しい」事案だということが挙げられるということです。
と言いますのも、大山容疑者はスマートフォンを所持していなかったことが分かっています。ですので、GPSなどの捜査はなかなか難しい。また、16日時点ではありますが、所持金がおよそ550円しかなかったということで、移動は徒歩が中心と考えられるんですけれども、周りを見渡しても、
閑静な自然豊かな住宅街で、なかなか防犯カメラも少ないということで、私たちのもとには、あれだけ映像は出てきているんですが、リレー捜査をする上で、そういった難しさもあるということです。
また、こちらです。「人間関係と行動範囲がなかなかよく分からない」という点も挙げられています。
職業・住所が不詳であり、そして親族・知人・職場など関係先がつかめないということは、やはり立ち寄り先や潜伏先の特定が難しいということです。
(横須賀 解説委員)
逃走の容疑者によっては、例えばこうやって土地勘のある場所にしばらく潜伏していて、そこに潜伏していると警察も見て、捜査を重点的に行う場合もあるんですけど、着ているものも含めて、容疑者が窃盗で人のものを盗んで、どんどん着替えなど、持ち物とかも変えていって、結局は県外に逃げていたケースも、容疑者ごとにもあるんですけども、逃走の範囲とかルートとか、それぞれあるということなんですよね。だから特徴的な歩き方なども含めて、警察が言っている過去の例ですけど、探すしかないっていう、いま本当に手がかりが少ない状態なんですよね。
(中谷キャスター)
まだ凶器も見つかっていませんし、本当に周辺住民の皆さん、不安な日々を過ごされていると思います。やはり今、とても重要になってきているのが、些細な情報でもいいのでお寄せくださいという点です。
こちら、服装は何度も変わっていますので、今もこの服装とは限りません。
身長は約160センチ、そして瘦せ型だという特徴があります。何か情報をお持ちの方、こちらまでお寄せください。
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