【解説】プルデンシャル生命保険「元金を保証するからお金を預けて」顧客から31億円着服、社員100人関与

【解説】プルデンシャル生命保険「元金を保証するからお金を預けて」顧客から31億円着服、社員100人関与

【解説】プルデンシャル生命保険「元金を保証するからお金を預けて」顧客から31億円着服、社員100人関与

 顧客約500人から、30億円以上をだましとった大手生命保険会社「プルデンシャル生命保険」は、きょう(23日)会見を開きました。社員ら100人以上がかかわった手口の実態や新たな事実は、明らかになったのでしょうか。

 プルデンシャル生命保険 間原寛社長
「長年にわたり重大な不適切行為が発覚し、被害にあわれたみなさま、お客様、そして社会のみなさまに多大なるご不安とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心より深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした」

 顧客との信頼関係を逆手に取った、生命保険会社社員らによる巨額詐取。プルデンシャル生命保険の幹部らは謝罪しました。

 被害に遭った顧客約500人、被害総額・31億円あまり、携わった社員ら100人以上という異例の規模の不正行為。一体何が起きていたのでしょうか。

■31億円“着服” 手口は?

 プルデンシャル生命の熊本支社に所属していたある営業担当者は客に、こう持ち掛けたと言います。

 プルデンシャル生命営業担当者
 「(うちの)社員しか買えない株があり、絶対利益が出て元金は保証するからお金を預けてくれませんか」

 この儲け話は偽りのものでしたが、3人の客が金を預けてしまい、あわせて約720万円がだましとられたといいます。

 この事案を含めて100人を超える社員や元社員が、約500人の顧客に対し、カネをだまし取るなどをしていたことが明らかになりました。

 顧客からだましとった金額は…あわせて31億円あまり。

 「プルデンシャル生命保険」は外資系の生命保険会社で、生命保険だけでなく、資産運用などを提案するライフプランナーもウリにしています。金をだまし取った元社員は、顧客に対してこう話していたと言います。

 営業担当者
 「自分は資産運用の専門家で投資で資産を築いた実績がある。金を預けてくれれば元本が減ることなく高配当を得ることができる」

 100人以上がかかわった大規模な不祥事に記者からは…

(Q :常識的に考えればこれくらいの規模の人数がいればやり方を共有することは考えられると思うが「手口の共有」の証言は調査でまったくなかったか?)

 プルデンシャル生命保険 永瀬亮 コンプライアンス統括
「一つの支社で多くの事案が発生しているというわけでもない。同じような商品を客に勧めているという特徴もない。そういうところから手口の共有はない。組織だった動きはないとしている」

 プルデンシャル生命は組織的な「手口の共有」を否定しました。社員らが受け取った約31億円のうち、23億円ほどはまだ顧客らに返金されていないということです。

 プルデンシャル生命保険 間原寛社長
「迅速かつ誠実に保証を行うため、弊社・弊社の親会社から独立した第三者から構成される『お客さま保障委員会』を設置します。この『お客様保障委員会』が認定した損害を全額、弊社が補充します」

■不祥事の原因に企業体質は?

 プルデンシャル生命保険 間原寛社長
「業績に過度に連動する制度が金銭的利益を重視する人材を引き付けたり、入社後にそういう考えを持つに至ったことがありました。加えて営業社員自身の業績により収入が変動することから、収入の不安定さを招き、不適切行為につながりました」

 プルデンシャル生命で働く現役社員によりますと、ベースの給与は都道府県別の最低賃金程度とされていて、業績に応じ給与が上昇。契約が取れない社員は低い賃金である一方で、業績に応じて上昇する給与に上限はなかったということです。さらに…。

 プルデンシャル生命保険 間原寛社長
 「これまで個々の不適切行為の発覚に対してそのつど調査・対応はおこなっていたものの、構造的問題があるという観点から議論や検証が十分できていなかった。創業以来のビジネスモデルを抜本的に変革することに対して躊躇する風土が形成されていた」

 1991年から30年以上に渡り続いていたという不適切な行為。問題の根底に横たわる企業風土を、改善することはできるのでしょうか。
**********************************

(横須賀ゆきの 解説委員) 
 外資系の生命保険会社なんです。高い営業力から“エリート集団”との声も上がっています。そして今回、100人超の社員や元社員が、約500人の顧客からカネをだまし取るなどしました。被害総額は 約31 億円に上ります。
  
 そしてここも大きなポイントですよね。1991年から30年以上にわたって不正行為が行われていたということなんですよね。

 だましの手口なんですが、 
・社名を利用
社員しか買えない株で「絶対利益が出て元金を保証するからお金を預けてくれないか」
・会社とは関係のない投資や儲け話
仮想通貨で「自分も儲かっているので投資をしないか」と、お客さんに呼びかける
・お客さんとの関係を悪用
投資するお金として「カネを貸してほしい」

 この背景に何があるのか。今日の会見も踏まえて出てきているのが「過度な成果主義」ということなんですよね。

 業績に連動する報酬制度です。収入の不安定さが、不適切行為につながるリスクを増大させたということなんです。

 報酬についてなんですけれども、給与に上限はありません。一方で、契約が取れない人は都道府県で定める最低賃金 × 働いた日数。これが基本です。

 収入がものすごく多い時もあれば、ものすごく低い時もある。この収入の不安定さが、不適切行為につながるリスクを増大させたんだという会社側の主張なんです。

 もう一つ指摘されているのが、社員への過度な尊重ということなんですよね。この顧客と社員の関係の密室化ということもあって、いつ、どこで、どんなことで顧客に対して営業行為をしているのか、管理職が適切な管理をしていなかったということなんですよね。

 これは、30年以上続いてしまっていたということに、ものすごく問題があります。

 不正行為は組織的かという問いに対しては、「同じような商品を客に勧めているという特徴もなく、手口の共有や組織だった動きはないと考えている。だまし取った金などは保険とは関係ないところでの犯罪行為で、会社としての売り上げや個人の業績には含まれていない」と会見では話しています。

 逆に、組織的じゃないのに100 人以上関わっていたら、そういったノウハウを他の会社もまた広がって、こっそり共有していたのではないかという疑いも出て、保険業界自体の信頼性というのも問われてくるかなと思うんです。

 あともう一つは、今の民事的なものになると思うんですけれども、刑事でも刑法に触れる可能性もありますから、警察としっかり連携して、立件できるものはしていく必要があると思います。

 一方で、お客さんとの信頼関係で、多くの方は信頼してお金を預けていると思うんですけれども、こうした行為にだまされないようにするためのコツというのは、元金保証で利益が出ると言った時点で「これはちょっと怪しいな」と思っていただくことです。皆さん、お気を付けください。

▼特集動画や深掘り解説、最新ニュースを毎日配信 チャンネル登録はこちら
https://www.youtube.com/channel/UCv7_krlrre3GQi79d4guxHQ

▼読売テレビ報道局のSNS
TikTok https://ift.tt/Yd3DnTx
X(旧Twitter)https://twitter.com/news_ytv

▼かんさい情報ネットten.
Facebook https://ift.tt/40evzhH
Instagram https://ift.tt/0n8V6mq
X(旧Twitter)https://twitter.com/ytvnewsten
webサイト https://ift.tt/ZGVgzmi

▼読売テレビニュース
https://ift.tt/wzUfVnx

▼情報ライブ ミヤネ屋
https://ift.tt/IiTcXDP

▼ニュースジグザグ
X(旧Twitter)https://x.com/ytvzigzag 
webサイト https://ift.tt/CRpE9DQ

▼情報提供はこちら「投稿ボックス」
https://ift.tt/zPR6pZh

読売テレビニュースカテゴリの最新記事