【解説】“レーダー照射”問題で食い違う日本と中国の主張 中国側論点は『事前通告の内容』に変化!?

【解説】“レーダー照射”問題で食い違う日本と中国の主張 中国側論点は『事前通告の内容』に変化!?

【解説】“レーダー照射”問題で食い違う日本と中国の主張 中国側論点は『事前通告の内容』に変化!?

レーダー照射問題をめぐり、「日本側がデマを流して騒ぎ立てた」などと批判を繰り返している中国。
 
 きょう(11日)、新たに中国外務省は、中国国民に対し、日本で発生した地震を理由に日本への渡航を自粛するよう呼びかけました。

■レーダー照射 食い違う主張

 (中谷しのぶ キャスター)
 そもそもこのレーダー照射は何が問題になっているかといいますと…、『防空識別圏内で起きた今月6日のレーダー照射』に関してです。

 3分間と約30分間、日本の自衛隊機に対して、レーダー照射が行われたというものです。

 双方の主張なんですが、このようになっています。

 中国側は、「日本の戦闘機が中国側を妨害してきたんだ」と主張。一方で、日本側は、「自衛隊は安全な距離を保っていた」としています。

 また、「訓練時の探索レーダー作動は一般的な行為だ」と中国が主張することに対し、日本は「捜索のためであっても、断続的な照射はありえない」というように、一つ一つ反論しています。

■“論点”すり替え!?

 この議論の応酬ですが、徐々にこういった点も挙げられます。

 (論点が)『レーダー照射』そのものから『事前通告の内容』に移り変わってきているという点です。

 中国は、10日こういった音声データを公開しました。
 「(中国側から)日本の海上自衛隊へ、我々は、計画に沿って飛行訓練を実施する、日本側はそのメッセージを受け取った」といった音声データが公開されました。

 小泉防衛大臣も10日、「危険回避のための十分な情報がなくて、訓練を行う時間、場所などの情報もなかった」つまり、「問題の本質は、日本が領空侵犯措置を適切に行う中、中国側が約30分にわたる“断続的なレーダー照射”を行ったことだ」として、この“断続的なレーダー照射”このあり方が問題だとしています。

 このあたり、議論をどう噛み合わせていくのかというところですね。

 (指宿文 解説委員)
 もうすでに、中国の狙いっていうのは、この『事実関係』そのものよりも、認知戦といいますか、この問題を通じて、『日本がいかに危険な国であるかということを国際社会に訴えかけていく』そのツールにもう成り変わっているのかなっていうのを、小出しに(情報を)出していくところからすると、そういうような状態が見て取れます。

■アメリカ「日本への関与揺るぎなく」

 (中谷しのぶ キャスター)
 この問題ですが、広がりを見せています。

 9日は、中国とロシアの爆撃機、計4機が日本周辺を共同飛行しました。また、10日、中国の海警局の船4隻が、尖閣諸島周辺の領海に侵入しました。

 一方、アメリカですが、9日、「中国の行動は、地域の平和と安定に資するものではない。日本への関与は揺るぎなく、緊密に連絡を取り合っている」と国務省が初めてアメリカ側のスタンスとして発表しました。

 (指宿文 解説委員)
 ようやくというところもあるので、今、米中関係も関税をめぐる協議も含めて、すごく微妙な時期であるので、「刺激をしたくない」というところが非常に現れているのですけども、やはりここはアメリカとしても、「日本側にきちんと立ったメッセージを発しなきゃいけない」というレベルに至ったんだろうなというところですが、やはり「ちょっと遅いかな」という気は日本の側からするとあるので、このあたりもうちょっと日本からも上手に国際社会に『どう訴えかけていくか』、『日本の方の主張に正当性があるのか』、『冷静にどうやって訴えかけていくか』というところは、非常に大事なのかなというふうに思います。

 (中谷しのぶ キャスター)
 そして国務省が発表しているということで、トランプ大統領本人ではないという指摘もあります。

 実は、あさって13日は“南京事件”の日にあたります。

 専門家の方によりますと、「なにかしらこの件も含めまして、軍事挑発してくる可能性もある」ということです。

 また、在中国日本大使館は、「反日感情が高まりやすい」として注意喚起も行っています。

 この問題、この後どのようにエスカレートしていくのか?または収束していくのか?そのあたりも注視していく必要があると感じます。

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