裁判所は厳戒態勢 山上被告は腰まで伸びた髪を束ね「全て事実です。私がしたことに間違いありません」安倍元首相銃撃 初公判

裁判所は厳戒態勢 山上被告は腰まで伸びた髪を束ね「全て事実です。私がしたことに間違いありません」安倍元首相銃撃 初公判

裁判所は厳戒態勢 山上被告は腰まで伸びた髪を束ね「全て事実です。私がしたことに間違いありません」安倍元首相銃撃 初公判

 安倍晋三元首相を銃撃し殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)の初公判が28日行われ、山上被告は「すべて事実です。私がしたことに間違いありません」と述べました。
 (取材・報告=藤枝望音記者)

 午後2時から始まった山上被告の裁判は今も続いていて、現在は検察側の証拠調べが行われているものとみられます。

 奈良地裁では今日の裁判のために厳重な警備態勢を敷いて、金属探知機での不審物の確認が行われているほか、腕時計など身に着けるものも原則、持ち込み禁止となり、メモを取る筆記具ですら裁判所が貸し出すという極めて異例の対応がとられています。

 厳重な警備態勢の中で行われている裁判ですが、法廷に入ってきた山上被告の姿でまず驚いたのが髪の毛の長さです。逮捕された当初は長髪という印象はありませんでしたが、今日見ると腰にかかるほどの長さになっていて、後ろで髪を結んでいました。また、表情は疲れているように見えました。

 裁判が始まり、裁判長から名前を聞かれると「山上徹也です」と、耳を澄まさないと聞こえないほど小さい声で答え、裁判長から「もう少しマイクに顔を近づけて話すように」と注意される場面もありました。

 初公判の注目ポイントだった罪状認否の手続きでは、起訴内容に間違いがないか問われると、「全て事実です。私がしたことに間違いありません。法律上どうなるかは弁護士に任せます」と述べました。

 首相経験者が白昼に殺害されるという衝撃的な事件から3年あまりが経過し始まった裁判。今日の動きをまとめました。

◇◇◇◇◇

 藤枝記者
 「午前8時20分です。山上被告の裁判を前に、多くの傍聴希望者が列をつくっています」

 28日朝から異様な熱気に包まれた奈良地裁周辺。

 32席の傍聴席に対し、並んだのは727人。

 傍聴券に並ぶ人
 「日本でああいった事件が起きるのはちょっと衝撃でしたので、動機ですとか、そういった真相解明が見たいなと思いまして」
 「やっぱり宗教とつながりが強いってすごく言われていると思うんですけど、そこが詳しく伺えたらなって思います」

 的井文謙記者
 「裁判開始の約1時間前ですが、裁判所前には多くの報道陣の姿と多くの警察官の姿がみられます。現場は物々しい雰囲気が漂っています」

 裁判所の周辺には、至るところに警察官を配置。さらに入り口では、普段は設置されていない金属探知機なども用意され、厳戒態勢がとられました。

 下内寛人記者
「午後0時半です。山上被告を乗せた車が大阪拘置所を出発し、初公判が行われる奈良地裁へ向かいます」

 安倍元首相を殺害したなどの罪に問われている山上徹也被告。

 瀧本伶佳記者
 「午後1時18分です。山上徹也被告を乗せた車が今、奈良地裁に入りました。ここから確認することはできませんが、この車に山上徹也被告が乗っています」

 社会に大きな影響を与えた事件から3年。

 長く伸びた髪を後ろで束ね、疲れた表情を見せた山上被告。28日の裁判で語ったこととは…。

 3年前の7月8日。参議院選挙の応援演説で奈良市に入った安倍晋三元首相。

 安倍晋三元首相(当時67)
 「彼はできない理由を考えるのではなく…」

 このあと、搬送先の病院で死亡が確認されました。

 現場で取り押さえられたのが山上徹也被告。殺人や銃刀法違反など5つの罪に問われています。

 安倍元首相の銃撃に使用されたのは、自作の「パイプ銃」とされています。

 起訴状などによると、山上被告は事件の約1年半前から自宅で複数のパイプ銃を製造し、犯行前に複数回、試し撃ちもしていたとされています。

 捜査で明らかになったのは入念な準備。逮捕後、動機について山上被告はー。

 山上被告
 「母親が多額の献金を行い、旧統一教会に恨みがあった」
 「安倍元総理の政治信条に対する恨みではない」

 安倍元首相を狙ったきっかけは事件の1年前、安倍元首相が教会の関係者らに寄せたメッセージ動画とみられます。

 安倍晋三元首相
 「朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた、韓鶴子総裁をはじめ皆様に敬意を表します」

 山上被告は動画を見て、安倍元首相と教団につながりがあると考え、殺意を募らせるようになったとみられています。

 教団に対する恨みの背景には、過酷な家庭環境がありました。

 事件のあと、取材に応じた伯父によれば、山上被告が4歳の時に父親が自殺。奈良市内で母親と兄、妹の4人で暮らしていたところ、母親が旧統一教会に入信します。

 山上被告の伯父
 「入会動機ですね。(昭和)59年末に夫(山上被告の父)が自殺していますね。2番目が長男(山上被告の兄)が小児がんなんですよね。この抗がん剤投与によって右目を失明しているんですよ。さらに脳に転移しましたからね。そのころ(母は)ふらふらだったから」
 「(母親は)入会とほぼ同時に2000万円、さらにすぐ3000万円、そのあと3年後くらいに現金で1000万円。その原資は(父親の)保険金。命の代償です」

 さらに、母親は祖父の持っていた不動産や土地を売却して得た約4000万円も旧統一教会につぎ込み、2002年に破産しました。

 その後も、山上被告らは経済的に困窮。大学進学をあきらめたほか、自分の死亡保険金を渡す目的で、自殺を図ったこともあったといいます。

 2022年には、旧統一教会などの被害者を救済する法案が国会で成立しました。

 その後、文部科学省が教団に対する解散命令を請求し、今年3月、東京地裁が旧統一教会に対し解散を命じました。

 教団側は即時抗告し、現在、東京高裁で審理が進められています。

 日本社会を動かした安倍元首相銃撃事件。初公判で山上被告は何を語ったのでしょうか。

 山上被告
「すべて事実です。私がしたことに間違いありません」

 中野颯大記者
 「午後1時18分です。安倍元首相が殺害された事件から3年となる中、山上被告はいったい何を語るのか、初公判を迎える山上被告を乗せた車が奈良地裁に入ります」

 応援演説中の元首相を殺害するという前代未聞の事件から3年。

 厳戒態勢の中、奈良地裁に到着した山上被告は、午後2時ごろ、腰まで伸びた髪の毛を頭の後ろで束ね、黒いスウェット姿で疲れた表情を見せながら法廷に現れました。

 山上被告
 「山上徹也です」

 傍聴席にかすかに聞こえるほどの小さな声で自身の名前を述べた山上被告。その後、検察官が読み上げる起訴内容を落ち着いた様子で聞き…。

 山上被告
 「全て事実です。私がしたことに間違いありません。法律上どうなるかは弁護士に任せます」

 弁護側は殺人の罪については争わず、発射罪については、山上被告の手製銃は罪に問われる「砲」に当たらず成立しないと補足しました。

 関係者によりますと、弁護側は、母親が旧統一教会に多額の献金をしたことで家庭が崩壊したことなどを主張し、情状酌量を求める方針です。

 一方、検察側は、山上被告が通信制大学を退学後、「思い描いていた人生を送れないのは、母が旧統一教会へ入会したからだ」と思い始めたと主張。その上で…。

 検察官
 「安倍元首相殺害によって注目を集めれば、旧統一教会に批判が集まると考え、銃撃を計画した」

 事件までに10丁の銃を製造していたことも明らかにしました。
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