「危険な交差点」大阪・兵庫が上位に 交通事故鑑定人が現場に潜む危険を指摘 有効な事故防止策は?

「危険な交差点」大阪・兵庫が上位に 交通事故鑑定人が現場に潜む危険を指摘 有効な事故防止策は?

「危険な交差点」大阪・兵庫が上位に 交通事故鑑定人が現場に潜む危険を指摘 有効な事故防止策は?

 (渡邊幹也アナウンサー)
 交通事故の中で、人身事故が多発する交差点が16日、発表されました。こちらをご覧ください。

 2位と4位に大阪府と兵庫県の計4か所の交差点がランクインしています。事故の発生件数は年間で15件、1か月に1件は起きている計算になります。
 人身事故が多発する交差点にはどんな危険が潜んでいるのか、取材してきました。

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 去年1年間で事故が多かった「危険な交差点」ランキングで、全国ワースト2位となった大阪市天王寺区の谷町九丁目交差点。

 (Q: 危険を感じた瞬間は?)
 「いつも。毎日。車優先的な感じで、ぐんぐん来ますわ。(横断歩道を)渡ってる最中でも、隙間があれば、ぐいぐい来る感じ」

 この交差点は千日前通りと谷町筋が交差する場所に位置し、駅から近く、自転車と歩行者の交通量が多い交差点の一つで、去年1年間で15件もの事故が起きています。

 この交差点に潜む危険とは?
 取材班は、交通事故鑑定人とともに現地を訪れました。

 交通事故鑑定人・中島博史さん
 「左折車が続いているような時に、右折車が一緒に入ってこられる。そうなると車同士に注意が向いてしまって、横断している人への注意がおろそかになっていて、気が付いたときに急ブレーキを 踏むと、それが追突を誘発するということが起きる」

 谷町九丁目交差点で起きた事故の4割が、追突です。
 実際に通ってみると、左折車の場合、横断歩道の歩行者や自転車に注意が必要です。通り過ぎた歩行者が死角となり、奥の自転車に気づきにくいケースも。

 右折車から見ると、左折車の死角から来る歩行者に気づきにくいという問題が。

 危険な要素はさらに。この交差点では、東から西に向かって下り坂になっていて、ここが危険なポイントだといいます。

 交通事故鑑定人・中島博史さん
 「下り坂になっているので、歩行者が低い位置に見えるため、思ったより遠いように勘違いしている。実は曲がってきて斜面に入ると(歩行者が)近くにいるということで、あわててブレーキを踏むということも起きる」

 そして全国で4番目に事故が多い、大阪府堺市の安井町交差点。

 交通事故鑑定人・中島博史さん
 「全部2車線の右折なので、どの右折レーンについても危ないですね」

 右折2車線の先は4車線となっており、車の動きが複雑になりやすく、追突事故が起きているのです。

 交通事故鑑定人・中島博史さん
 「交差点の中というのは、実はどこを走らなくてはいけないというのは決まっているわけではないので、車間距離を十分に空けるのがまず第一。他の車にも予想できるような動きをするというのが大事です」

 交通事故による死者が全国で4番目に多い大阪府。私たちの身近に潜む危険な交差点。事故を防ぐために、私たちができる対策とは。

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(黒木千晶キャスター)
 やはり運転していても、「危険だな」と感じる交差点が非常に多いということで、その対策が非常に気になりますね。

(渡邊アナウンサー)
 そうですね。対策している交差点もあるんですが、今回取材した4つの交差点では、まだ検討されていないということでした。
 ですので、重要になってくるのは、ドライバーと歩行者の意識が重要になってきます。特にこれからの時期、この時間帯に注意が必要です。

 「薄暮」といわれる時間帯です。日没の前後1時間なんですが、これからの季節は、西日の眩しくなる時間帯が、夏に比べて約1.5倍長くなるということです。まず眩しいので、ドライバーは注意が必要、さらに一気に日が沈むので、暗さに慣れないドライバーが歩行者を認識できず、事故が起こることもあるそうです。これから非常に重要になってきます。
 ではこちらをご覧ください。

 「薄暮」の時間帯の事故件数ですが、ご覧のように、10月~12月で一気に増えているのがわかります。非常に増えています。

(黒木キャスター)
 ほかに交通事故を防ぐためにできることはありますか?

(渡邊アナウンサー)
 交通事故を防ぐために「服の色」というのも重要になってきます。こちらをご覧ください。

 今回、実験をしてきました。
 白と黒の服を着たスタッフが、10メートル、20メートル、30メートルと離れていって、どこまでドライバーが認識できるのかを実験してきました。こちらの映像をご覧ください。

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 歩行者の服の色の違いは、ドライバーからどのように見えるのか。車のライトを「ロービーム」にして検証していきます。

 車から30メートル離れると、黒い服を認識することは難しくなりました。
 さらに離れていくと、60メートル離れた位置では、白い服もほぼ見えない状態に。
 白と黒では約30メートルの差となりました。

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(渡邊アナウンサー)
 実験では、黒は20メートルまで、白は50メートルまでということで、30メートルの差があるということです。服の色ですが、一番重要なのは、白と黄色がおすすめだということです。ちなみに私も、赤の服を着てランニングしていたんですが、赤の服は明るいと思っていたんですが、「ロービーム」では黒とそれほど変わらないということなんです。ですので、白と黄色がおすすめになってきます。

 他にも対策があります。「反射材グッズ」を用意しました。
 まずは、スタッフが身にまとっているこの服、反射材が含まれています。
 さらに、靴のここにも反射材があります。シールになっていて、剥がすことができます。なので簡単に反射材をつけることができます。
 他にも、様々な反射材のグッズがありますので、こちらを活用するのも一つの手です。

 では実際にどれだけ光るのか、試してみたいと思います。照明さん、お願いします。

 照明が落ちました。黄色い部分がぼんぼりとは見えます。
 ここから光を当ててみましょう。一目瞭然、これだけ光っているのがわかります。
 では、実際に車から見た時にどのように見えるのかを実験しています。こちらです。

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 先ほど黒い服が見えづらくなった30メートルの位置で、黒い服の上から反射材を身につけると…車のライトが反射し、認識できるようになりました。

 さらに距離を伸ばしていくと、白い服が見えなくなった60メートル以降も、反射材を身につけた方は認識できます。

 車から100メートル離れた位置でも、白く光って認識することができました。

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(渡邊アナウンサー)
 改めてになりますが、反射材をつけた場合は、100メートル先まで認識できるということです。
 ここまでは歩行者についてお伝えしましたが、続いてはドライバーができること、こちらです。

 「ハイビーム」が大事になります。
 反射材を身にまとったスタッフで検証しましたが、「ロービーム」の場合と、「ハイビーム」の場合で、全然違うのが分かります。

 基本的に暗い道を走る時は、「ハイビーム」にすることで、歩行者を遠くから発見できます。ただし、対向車がある場合や交通量の多い市街地の道路などでは控えて下さいということです。

 このように「ハイビーム」と「ロービーム」を使い分けて、歩行者とドライバーが意識することで、事故が減ってくるのではないかと思います。

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