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【解説】事件繰り返す心理とは?神戸女性刺殺 3日前も別女性を尾行か 再犯リスクと更生制度の課題
https://www.youtube.com/watch?v=-AUGfWbiMFg
(中谷しのぶ キャスター)
神戸市のマンションで会社員の片山恵さんが殺害された事件で、取材を続ける中野記者から最新情報です。
◇◇◇◇◇
(中野 颯大記者)
谷本将志容疑者は、事件が発生した8月20日午後7時22分よりも前に、50分以上にわたって片山さんの後をつけていたとみられることが取材で分かっています。また、谷本容疑者が神戸を訪れたのが8月17日であることも分かっており、事件当日だけでなく、前日の19日にも片山さんの職場付近をうろついている様子が防犯カメラに映っていたことが確認されています。
警察は防犯カメラの映像をもとに、谷本容疑者がどのような目的で、どのタイミングから片山さんの周辺をうろついていたのかを捜査しています。さらに新たな事実として、谷本容疑者が神戸に到着したとみられる17日の夜に別のマンションで別の女性の後をつけ、オートロックをすり抜ける行為をしていたとみられることがわかりました。実際に片山さんをターゲットにしていたのか、それとも他の女性を物色していたのかは、いま捜査中ということですが、同様の事案が他にも確認されていたということになります。
この日女性は午後10時頃に帰宅した際にオートロックを通過し扉が閉まるギリギリに男が建物内に侵入してきたということです。怪しいなと感じ振り返ると、男は電話をしているふりをしたが、実際には通話している様子はなく、不審な行動だったということです。女性は危険を感じ、エントランスのすぐ横のスペースに避難し、約1~2分後に戻ると男の姿は確認できなかったとのことです。
現段階では、この男が谷本容疑者である可能性があるという段階で、谷本容疑者の逮捕後に女性からの相談を受けてこの事案が把握されたものであり、警察は今回の殺人事件との関連性を含めて捜査を進めています。
(中谷キャスター)
谷本容疑者は、過去にも同様の事件を起こしているんですよね?
(中野記者)
今回の事件のさらに3年前、2022年にも谷本容疑者による同様の事案が発生していて、傷害とストーカー規制法違反などの罪で懲役2年6か月、執行猶予5年の判決を受けています。
判決文などによると、谷本容疑者は5か月にわたってつきまとい行為を繰り返し、その間に5回、被害女性のマンションに侵入していたとされています。最終的には暴行を加えてケガを負わせたとされています。このマンションもオートロック付きだったということで、今回の事案と非常に似ている状況でだったことが分かります。
さらにそれ以前の2020年、現在から5年前にも、谷本容疑者は女性につきまとったり、周辺をうろついたりしてでストーカー規制法違反の疑いで逮捕されて、その後、罰金の略式命令を受けていたということが分かっています。
今回の事件、3年前、5年前と、谷本容疑者による繰り返しの犯行が見受けられるということで、警察は同様の犯行を繰り返してきた可能性もあるとみて捜査を進めています。
(中谷キャスター)
専門家の方に話を伺うと、『オートロックの侵入が成功体験となって、再犯の入り口になった可能性もある』という指摘です。今回、執行猶予中の犯行だったということですが、3年前の事件で執行猶予がついた理由についてはわかっていますか?
(中野記者)
3年前の事件については、判決の際に「再犯が強く危惧される」との記載が判決文にも明記されてました。再犯が強く危惧されていた中で、なぜ執行猶予5年がついたのかという点について、その理由としてあげられたのは、一つは被害女性が重傷に至らなかったことで、もう一つは、谷本容疑者が犯行を認めて、反省の態度を示しているなどが、執行猶予つきの判決となった背景とされています。
一方で、今回の事件が執行猶予中に発生したものということで、再犯が危惧されていたにもかかわらず再び重大な事件を起こした点について、今後の検証が求められていると思います。
(中谷キャスター)
専門家は、『執行猶予では「またやろう」という甘い考えになり、結果的に加害者が野放しになってしまう。ストーカー行為を繰り返すことで、犯行内容がエスカレートしていく可能性もある』と指摘しています。
また、『ストーカー被害を防ぐには、加害者が変わるしかない。アメリカのように日本も強制的に更生プログラムを受けさせる法整備が必要』とも話しています。
実際に話を伺ったNPO法人では、厚生プログラムを1年で52回行っていますが受講は任意で、費用は自己負担となっています。プログラムの内容は『どう怒りをコントロールするのか』、『自分を幸せにするにはどうするか』、『相手をどうやって愛するか』といった内容で講義が行われ、参加者の8割は受講すると考え方が変わるということです。
一方で、ストーカー加害者に対する国の治療・カウンセリングの受診率が、働きかけを受けた人の5.6%のみにとどまっているというデータもあります。費用がそもそも自己負担であることが、受診率の低さにつながっている要因の一つと考えられています。
(高橋克哉 解説委員)
専門家の方が言われているように、自己負担の部分も含めた法整備について、今回の事件をきっかけに議論していくことが大切だと思います。
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