【解説】逮捕の男は“女性を尾行”か 防犯カメラ映像からわかること 男の足取りと「リレー捜査」とは

【解説】逮捕の男は“女性を尾行”か 防犯カメラ映像からわかること 男の足取りと「リレー捜査」とは

【解説】逮捕の男は“女性を尾行”か 防犯カメラ映像からわかること 男の足取りと「リレー捜査」とは

 (黒木千晶キャスター)
  神戸で24歳の女性が刺されて殺害された事件。逮捕された男は、50分以上にわたり、女性の後をつけていたとみられることが明らかになりました。読売テレビは、尾行とみられる映像を入手しました。

 職場から電車などを乗り継いで、被害者を4キロ、50分以上にわたって尾行したということなんですが、動機などはまだわかっていないところがあります。

 防犯カメラの映像から何がわかるのか、取材を続けている中野記者に聞きます。防犯カメラの映像からどういったことがわかりますか?

(中野颯大 記者)
 防犯カメラの映像は大きなカギ、取材のカギになりますので、我々も探していました。こちらの映像は、片山さんと見られる女性が通り過ぎた約10秒後に、谷本容疑者と見られる男が通り過ぎるという映像で、我々が独自に入手することができました。10秒間が空いているので、ある程度の距離をあけて後ろをつけていたということになりますが、一方で、この防犯カメラとは異なる片山さんの職場のすぐ近くの防犯カメラの映像では、逆に、谷本容疑者と見られる男が前を歩いていて、その後に、片山さんと見られる女性が歩いているという防犯カメラの映像もあるんです。ですので、ある地点で2人の前後関係が入れ替わって、どこかから片山さんの後ろをつけていたと見られることがわかっています。

 捜査関係者によりますと、谷本容疑者は調べに対して「まったく知らない人です」と話しているそうで、2人に面識はなかった可能性もあると見られています。現時点で衝動的な犯行だったのか、または計画的な犯行だったのかというところは捜査中ですが、いろいろな防犯カメラの映像や供述などを加味すると、谷本容疑者の一方的な動機、一方的な感情による犯行だった可能性も出てきています。

 (黒木キャスター)
 容疑者について新しい情報は入っていますか?

 (中野記者)
 谷本容疑者は、3年前に神戸市内で別の女性を待ち伏せして首を絞めたとして、傷害やストーカー規制法違反などの罪で起訴され、懲役2年6か月、執行猶予5年という判決が下っていたことがわかっています。2022年に起きた事件で執行猶予5年ということなので、今回の事件は執行猶予期間中に起こった事件だったということが新たにわかっています。

 谷本容疑者は、東京都新宿区で生活していた、職場と住所が東京都内だったということですが、取材の中で、地元は大阪だったということがわかっています。職場に関して言うと、そこから11年間、神戸市で勤務していたということが、現在の勤務会社の履歴書に記載があったということで、神戸など関西にも土地勘があったということがわかっています。

 土地勘があったというところで言うと、事件があってから1時間以内に、新神戸駅から東京方面の新幹線に乗ったという様子が確認されています。1時間というのが、かなりスピーディーに現場を去っているというところで言うと、やはりも土地勘のある人間だったからこその手順の良さというところは伺えると思います。

 (黒木キャスター)
 事件から2日で谷本容疑者の逮捕に至ったわけですが、警察はどのような捜査、動きがあったんでしょうか?

 (中野記者)
 事件の発生は今月20日の夜で、そこから2日後の夕方に逮捕していますので、事実上の捜査時間は、1日半から、丸々2日までは行ってないという期間での捜査ということになります。その中でカギとなっていたのは「防犯カメラ」です。各所の防犯カメラの「リレー捜査」によって、被疑者の足取りを追っていき、逮捕につながりました。一方で、全国に指名手配して捜査を進めていましたが、もう少し長引くようであれば、公開手配ということも頭をよぎったと、捜査関係者から話を聞きました。多くの市民が不安を抱いた事件なので、警察としても一刻も早く逮捕したいということで、防犯カメラの「リレー捜査」によって、迅速な逮捕につながったと感じます。

(黒木キャスター)
 高岡さん、防犯カメラというのがカギになったわけですね?

(高岡達之 特別解説委員)
 今回は大変重大な事件ですが、ものすごくスピード逮捕だと思います。兵庫県警察の捜査員の皆さん、支援した警視庁の捜査にも敬意を表したいと思います。
 ここからは兵庫県警察も警視庁も、こうやりましたなんて言いませんので、あくまでこういう手法が今ありますと、私から見て一般的に使った可能性がありますという話です。警察が認めたわけではありません。

 まず一つは、神戸のエリアから出るとなると、当然、新神戸駅は大きなターミナルになりますので、そこのカメラは一番に調べたはずです。新幹線は、実は今は安全な空間ではありません。いろんな事件がありました。ですから、お客様の目に見えないところにもカメラついてます。新神戸駅の改札を通過したということを兵庫県警察が確認すれば、後はだいたい乗った列車が特定されます。「のぞみ」だとすると、あと停まる駅は新大阪、京都、名古屋、新横浜。名古屋を出たらほぼ2時間弱、降りないわけですよね。そうするとその間に降りる可能性のある警察に対して連絡もできます。それから位置の特定、列車のどこにいるかもできた。

 そしてもう一つ。警察は、これも一般論ですが、「メッシュ」といって網の目に分析をします。よく花火で「何十万人の人出」といいますが、あれは割と正確に出ます。そういうこともやる。それから我々が手ぶれで撮った写真とは比べ物にならないぐらい、映像に技術を入れて鮮明化します。警視庁は「SSBC」と通称される組織を持っています。「SSBC」というのは、日本語そのままの頭文字なんですが、こういったデジタルの映像を解析して、容疑者の追跡に使う「捜査支援分析センター」というものがあります。ここが今回活躍をした可能性があります。

 すでに米国では、それから東京のオリンピックの時にその技術を使ったと言われてますが、これテロ対策の一環でもあるんです。米国の警察は、大変人口の多いエリアからカメラで容疑者を絞り込むのにAIも使っています。日本の警察が導入してるかどうかは警察は認めませんが、可能性はあります。

(黒木キャスター)
 様々な手法で逮捕に至ったわけですが、動機の解明が急がれます。
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