「こんな犠牲が出ない世の中に一日も早くなってほしい」アスベスト集団訴訟で和解成立 提訴から9年

「こんな犠牲が出ない世の中に一日も早くなってほしい」アスベスト集団訴訟で和解成立 提訴から9年

「こんな犠牲が出ない世の中に一日も早くなってほしい」アスベスト集団訴訟で和解成立 提訴から9年

 アスベスト(石綿)による健康被害をめぐる集団訴訟で、和解が成立しました。

 アスベストを吸い込み、肺がんなどの病気にかかったとされる関西の元建設作業員や被害者の遺族らが建材メーカーを訴えていた裁判で8日、原告ら115人とメーカー12社との間で和解が成立しました。

 アスベストは、安く丈夫な建材として高度経済成長期に多く使われました。

 しかし、1960年ごろ、アスベストには約20年の潜伏期間を経て、がんなどを発症する危険性があることが判明します。

 夫を亡くした髙木敏子さん(75)
「高度成長の時の私たちの夫たちが払った犠牲のうえに成り立っていることを皆さんに知っていただきたい」

 今回の原告の一人、髙木敏子さん。

 夫の一夫さんは1970年ごろから、電気工として建設現場で働き、その後、アスベストが原因とみられるがんを発症。8年前に亡くなりました。66歳でした。

 亡くなった一夫さんの妻 髙木敏子さん
「先生に聞いても、もう死ぬのを待つだけやってはっきり言いはりますから、助かりませんて。お父さん、法廷に立とうなって車いすで押していくから。思いのたけ言いやって、裁判長に聞いてもらいって。『する』って本人が言いましたから。まあ、それはかなわずに、逝ってしまいましたけどね」

 2023年、1審の大阪地裁では。

「被災者は咳(せき)・呼吸困難などに苦しみ、身体的な苦痛は甚だ大きいものがある。十分な治療法がないことを知った際の不安感や絶望感・精神的な無念さも計り知れない」

 「建材に危険性の警告表示を十分にしていなかった」として、国とメーカーの責任を認めました。

 その後、国とは和解が成立した一方、企業側とは争いが続いていました。そして、提訴から9年がたった8日、和解に至ったのです。

 原告側によりますと、和解には、メーカーが賠償金約12億5千万円を支払うほか、被害者に対し謝罪することなどが盛り込まれました。

 髙木敏子さん
「メーカー各社は人に優しい、地球にやさしい建材を生み出してくださること。もう、こんな犠牲が出ない世の中に一日も早くなってほしい」

 原告のうち、すでに60人が亡くなっていて、全国で今も続く訴訟の一刻も早い解決が求められています。
▼特集動画や深堀解説、最新ニュースを毎日配信 チャンネル登録はこちら
https://www.youtube.com/channel/UCv7_krlrre3GQi79d4guxHQ

▼読売テレビ報道局のSNS
TikTok https://ift.tt/lEUDW8m
X(旧Twitter)https://twitter.com/news_ytv

▼かんさい情報ネットten.
Facebook https://ift.tt/2fvex7H
Instagram https://ift.tt/lcSEt7h
X(旧Twitter)https://twitter.com/ytvnewsten
webサイト https://ift.tt/FjIRyfk

▼読売テレビニュース
https://ift.tt/1soQnyK

▼情報ライブ ミヤネ屋
https://ift.tt/8HcrfzI

▼ニュースジグザグ
X(旧Twitter)https://x.com/ytvzigzag 
webサイト https://ift.tt/aK6UopM

▼す・またん!
HP:https://ift.tt/gnuD1zp
X(Twitter):@sumatanent

Instagram:@sumatanentame
https://ift.tt/oUETqFl
TikTok:@sumatantiktok
https://ift.tt/ecJ3Bvq

▼情報提供はこちら「投稿ボックス」
https://ift.tt/chJa0Ci

読売テレビニュースカテゴリの最新記事