【解説】家宅捜索中、無抵抗の男性に暴行か 大阪府警の警察官ら逮捕 なぜ起きた?「捜査4課」とは?「殴打の認識ない」1人は容疑否認

【解説】家宅捜索中、無抵抗の男性に暴行か 大阪府警の警察官ら逮捕 なぜ起きた?「捜査4課」とは?「殴打の認識ない」1人は容疑否認

【解説】家宅捜索中、無抵抗の男性に暴行か 大阪府警の警察官ら逮捕 なぜ起きた?「捜査4課」とは?「殴打の認識ない」1人は容疑否認

 大阪府警の捜査員2人が、家宅捜索中に無抵抗の男性に暴行したとして逮捕・送検されました。

 福島達朗記者
「午後1時30分です。逮捕された警察官の身柄が検察庁に送られます」

 逮捕・送検されたのは、大阪府警の捜査4課に所属する巡査部長の阪口裕介容疑者(32)と警部補の時長力容疑者(51)です。

 2人にかけられた容疑、それはー。

 家宅捜索時に無抵抗の男性に暴行した疑いです。

 大阪府警によりますと、捜査4課の捜査員など20人以上が7月15日、女性を違法に性風俗店にあっせんした疑いで、グループの拠点とみられる大阪市西区のレンタルオフィスを家宅捜索。

 その際、部屋にいた無抵抗の20代の男性に対し、まずは阪口容疑者が腹を複数回殴るなどしたということです。

 さらにその後、今度は、現場責任者だった時長容疑者が、顔を平手打ちしたり、押し倒したりするなどの暴行を加えたということです。

 暴行を受けた男性を含む4人は、職業安定法違反の疑いで逮捕されましたが、捜索の2日後、男性の弁護人から「暴行があった」という申告があり、事件が発覚。

 違法捜査の可能性が高いことから、男性らは8月1日に釈放され、押収された証拠品も順次、還付などされているということです。

 調べに対し2人はー。

 時長 力 容疑者
「男性の体に触れたことは認めますが、殴打するという認識はありません」

 阪口裕介 容疑者
「その通り、間違いありません」
 
 家宅捜索時、部屋にいた別の男性2人も暴行を受けたと訴えていて、警察は当時の状況を詳しく調べています。

◇◇◇

(黒木キャスター)
 ここからは大阪府警担当の福島記者です。よろしくお願いします。

(福島達朗記者)
 よろしくお願いします。
 今回、警察官が家宅捜索中に暴行したとして逮捕されたということなんですが、そもそも「捜査4課」というのは、どういう人たちなんだということで、まず映像をご覧いただきます。

 これよく見る映像ですけど、屈強な捜査員たちが建物に入っていく。私も府警本部でよく取材するんですけど、この強面の人たちなんですけれども。

 暴力団などを取り扱う人たちを「捜査4課」と呼んでいまして、通称「マルボウ」とも言うんです。
 その暴力団を取り締まるということですが、実際に暴力団は、いま全国にどのくらいいるのか。どんどん減ってきています。

 1991年には、6万人いたんですけれども、去年は構成員が9,900人になっているということです。
 その中で捜査4課は、今度は何に注力していくのかというところで、いま挙げられているのがこちらです。

 「トクリュウ」。
 皆さんも最近ニュースでよく名前聞くことあると思いますけれども、これは略語でして、正式はこちらです。

 「匿名・流動型犯罪グループ」といって、いわゆる最近闇バイトとかを雇ってどんどん人を変えながら、詐欺とか強盗をするような犯罪グループ、組織犯罪なんです。
 今回、捜査4課が捜査対象としていたのは、国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」というグループです。

(黒木キャスター)
 スカウトグループというのは、どういうグループなんですか?

(福島記者)
 これは全国に1,000人ぐらいスカウトがいるんですけれども、スカウトが本当に路上にいる女性とかに声をかけて、その女性を性風俗店に違法にあっせんして紹介料をもらうというような、違法なビジネスをしているとされる団体です。
 全国警察がいま一番トクリュウの中心組織として、注力して取り締まりを行っている中で、今回大阪府警は、ナチュラルの大阪のトップら4人を逮捕したということです。

(黒木キャスター)
 非常に注目されている事件だと思いますが、なぜ今回こんなことが?

(福島記者)
 私は逮捕されたときの説明会も出たんですけれども、捜査幹部がやはり本当に意気込んでいて、絶対これは解明して全部壊滅させるんだと意気込みをしていた中で、この事件が起きてしまった。
 事件の概要を見ていきたいと思います。

 先月15日、捜査4課が家宅捜索に入りました。
 この時、部屋、オープンスペース、レンタルオフィスに捜査員20人以上が入って、中には男性らが3人いたということで、家宅捜索に入ったとき、被疑者らが証拠隠滅でスマートフォンを壊したり、逃げたりしないように、ある程度人をかけて暴れるようなら制圧するということも必要なんです。

 ただ、今回注目しなければいけないのは、無抵抗だった、暴れていない状態の男性を殴ったというところが容疑になっているということです。

 事件自体は、先月17日(2日後)に代理人の弁護士が男性から暴行を受けたということを聞いて、警察官に申告して発覚した。2日間空いているんですね。

 その結果、今月1日には違法捜査として 男性は釈放されて、いろいろ証拠品を押収しているんですけれども、これらも順次還付しているような状態です。
 捜査幹部に聞くと、いま証拠がない状態になっているので、かなり事件としては立件するのが厳しくなってきているという状況です。

 私が取材して思ったのは、まわりの捜査員です。
 今回 20人以上いたわけですよね。オープンスペースだったので、暴行の様子を見ていた可能性が非常に高い。その中でなぜ止められなかったのか。
 もしかしたら、そういうのが黙認されるような組織・風土になっていたのか。
 そういうところも含めて、しっかり解明してもらいたいと思っています。
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