京都・抹茶の原料価格が高騰 海外での健康ブームが背景「ハイパーインフレみたい」農家からも不安の声
京都・宇治の名産、抹茶の価格が、これまでにないほどに高騰しています。背景にあるのは京都ならではの事情でした。
色鮮やかな緑色と清涼感。ほろ苦いすっきりとした風味が魅力の京都・宇治の「抹茶」。
アメリカから 抹茶を購入した人
「友達と家族が抹茶を欲しがっているので、予定よりもたくさん買った」
オーストラリアから 抹茶を購入した人
「SNSでもここの抹茶は有名で。だから来た」
抹茶を求め、世界中の人が京都へやってきます。しかし、この抹茶に異変が。過去に例のないほど価格が高騰しているのです。
先週行われたのは、抹茶の原料となる「碾茶(てんちゃ)」の入札会です。最も品質が良く、価値のある新茶とされる一番茶。約200種類が並び、茶商たちが茶葉を鑑定しています。
中村藤吉本店・中村省悟 社長
「匂いは良いんですけれど、色はちょっと微妙かな」
創業170年の歴史を持つ、京都・宇治市の老舗「中村藤吉本店」の中村省悟さんもその1人です。
選定基準は味、色、香りなど。長年にわたって培った経験を頼りに、職人技で茶葉を選びます。
中村藤吉本店・中村省悟 社長
「この辺よりもこっちの方がうまい。これ、うまい」
中村さんは今年に入って15回の入札に参加し、これまでに約20トンの碾茶を競り落としていますが、今回は…。
中村藤吉本店・中村省悟 社長
「きょうは(落札)ないですね、うちは。品質と値段のバランスでいうと、高値安定がずっと続いていますね。これで一番茶は最後の方なので、最後まで高値だった」
JAによりますと、この5年の間で抹茶の原料となる碾茶の落札価格は、約4倍に値上がりしているんです。
背景にあるのは、海外での健康ブームです。抹茶に多く含まれるポリフェノールが老化を防止する効果があるとされ、スーパーフードとして注目されているのです。
カナダから訪れた人
「抹茶が大好きなので、抹茶が生まれた場所で飲んでみたかった」
「本物の抹茶を体験したくて。地元のカナダでもいつも飲んでいる」
中村さんの店では、1日に約100個を、1人あたりの購入数を制限して販売しているといいますが、オープンから15分程度で完売。今後、落札価格の高騰で商品の値上げの可能性もあるといいます。
中村藤吉本店・中村省悟 社長
「1つのワードでいえば“ハイパーインフレ”みたいなものなので。遅くてもこの夏には(価格が)反映されると思います」
中村さんのような茶商たちが仕入れに苦しむ中、お茶を生産する農家からも異常ともいえる価格に不安の声が上がっています。
細井農園・細井堅太 社長
「『うれしい』の裏には『怖さ』がある。普段買っておられたお客様。抹茶を購入されたお客様が、今年は(値段が)倍になりましたとなると、買ってくれるのかという不安があって。高く仕入れたお茶が残ってしまったら、来年の僕たちのお茶の評価はまたガラッと変わる。『バブルバブル』と言いますけれど、バブルははじけるというのは想像している。そういう不安が非常に大きいです」
世界から注目が高まる抹茶。しかし、その裏では、手放しでは喜べない不安定な状況が続いています。
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