80歳母親死亡の経緯めぐり有罪となった夫婦 国や自治体相手に提訴するも認められず(2022年3月10日)

80歳母親死亡の経緯めぐり有罪となった夫婦 国や自治体相手に提訴するも認められず(2022年3月10日)

80歳母親死亡の経緯めぐり有罪となった夫婦 国や自治体相手に提訴するも認められず(2022年3月10日)

同居する高齢の母親が亡くなり、犯罪者とされた夫婦。国などを相手に裁判を起こしましたが訴えは認められませんでした。

 大阪市内に住む歯科医師の佐保輝之さん(62)とひかるさん(58)の夫婦。2012年から3年間、大阪拘置所での生活を余儀なくされました。事件が起きたのは2011年6月。同居していた80歳の母親が夜中に突然暴れ出し、佐保さん夫婦と父親の3人でなんとか抑えましたが、半日後に部屋で死亡しているのが見つかりました。

 夫婦2人は、母親にケガをさせて死なせた傷害致死罪に問われ、大阪地裁は懲役8年の実刑判決を言い渡しました。2人は「母親が暴れ出したので止めようとしただけ」と訴えて控訴。そして2審の裁判で初めて、母親は実は認知症で、その影響で暴れたのではないかとの見解が示されたのです。大阪高裁は「認知症の影響で暴れていた可能性は否定できない」などとして、傷害致死罪ではなくより罪の軽い暴行罪にあたるとして、一審判決を破棄して、罰金20万円の支払いを命じました。2人は2015年3月に3年ぶりに釈放されました。母親に暴行したつもりは全くなく納得はいきませんでしたが、家族や仕事のことを考えて刑事裁判としては上告しませんでした。

 一方で2人は、不当な取り調べを受けた上、一審の大阪地裁が認知症の可能性を十分に検証しなかったなどとして、国・大阪府・大阪市を相手に慰謝料など1億円を求めて提訴しました。

 (佐保輝之さん)
 「やっぱり警察や検察とか裁判官も含めて認知症に対する知識がなさ過ぎる。それによって介護事故を事件にされてしまったっていうところで、認知症について勉強してほしい」

 そして3月10日、大阪地裁は「裁判長が故意に認知症の実態を隠ぺいして原告らを有罪に誘導した事実は認められない」などとして訴えを退けました。2人は控訴する方針です。

 (佐保輝之さん)
 「すごく軽く見すぎているのではないかということで、非常に不満が残っていますね」

 認知症だとわかっていれば突然暴れだした母親に違う対応ができたのではないか。2人は今も自問自答を繰り返しています。

 (佐保輝之さん)
 「母がもっと居心地のいい生活をさせてあげることができて、今も一緒に笑って楽しく暮らしていけたかもしれないと思うと、母に対して申し訳なく思っているんです」

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