「世界まぐろデー」資源保護を目的 漁獲制限で水揚げ量増加、食卓定番のサンマなどは激減 海で何が?

「世界まぐろデー」資源保護を目的 漁獲制限で水揚げ量増加、食卓定番のサンマなどは激減 海で何が?

「世界まぐろデー」資源保護を目的 漁獲制限で水揚げ量増加、食卓定番のサンマなどは激減 海で何が?

2日は「世界まぐろデー」です。世界的にも人気食材のマグロですが、日本の近海では「ある異変」が…。

 最大10連休のゴールデンウィークのまっただ中、和歌山市の黒潮市場で毎日行われているマグロの解体ショーには人だかりが!

 水揚げされたばかりの大きな本マグロに…。
 見事な包丁さばきで、みるみる解体されていく様子は豪快そのもの!
 みなさん、さばきたてのマグロ。最高ですか?

 お客さん
「ものすごいマグロの香りが。なんぼでもいけますね」

 寿司(すし)ネタや刺し身で高い人気を誇るマグロですが、実は、きょう5月2日は「ワールド・ツナ・デー(世界まぐろデー)」。資源保護を目的とした「国際デー」の一つになっています。皆さんご存じですか?

 高級食材として世界的に人気が高まり、マグロの乱獲が増加。1995年には6万トン程度だったクロマグロの量は、2005年には約1万トンにまで減少する事態に。しかし…

 和歌山マリーナシティ「黒潮市場」藤原大輔さん
「近年漁獲量の制限が行われていて、その成果かマグロの漁獲量が増えている。それに伴い、値段は今落ち着いてきている」

 各国が連携して漁獲量の制限など、保全に取り組んできた結果、2020年には約6万5千トンまで回復。2023年の時点で約13万トンに回復する見込みだという数値も発表されています。

 去年、京都の舞鶴漁港で水揚げされたのは…。

 祝嶺史郎カメラマン
「私の体よりもはるかに大きなマグロが5本も水揚げされました」

 なんと、200キロ前後に達する大型のクロマグロが!一気に大物が揚がることは珍しく、港は大いに沸きました。

 京都の漁獲量は、クロマグロの産地として知られている和歌山を抜き、近畿で2年連続トップに。漁獲制限による資源回復が要因とみられています。漁獲量が増えた魚は他にも。

 京都府漁協 千賀隼人さん
「定置網で取れるサワラが近年、増加傾向にある。取れ出した当初から比べると、10倍、20倍。日本一を争うような水揚げ量になっています」

 その一方で水揚げ量が著しく減っている魚も。

 京都府漁協 千賀隼人さん
「オオダレと呼んでいるカタクチイワシの大型のものが、今はほとんど見かけることが なくなりました。全部の魚種ではないが、一部の魚種では変化している。そういう実感です」

 食卓の定番であるサンマ、スルメイカ、サケなどの魚介類も激減しています。

 ピーク時と比べると、サンマはマイナス96.8%、スルメイカはマイナス95.6%、サケはマイナス69.4%となっています。

 私たちに恵みをもたらしてくれる海で一体何が起きているのでしょうか。

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