世耕氏は終始「わからない」「知らない」還流への関与否定 史上初の参院政倫審も身内からは批判の声
参議院の政治倫理審査会が開かれ、安倍派幹部だった世耕前参院幹事長が“裏金”問題について、追及されました。説明は果たせたのか、身内からも疑問の声が上がっています。
安倍元総理が銃撃される約2か月前の派閥のパーティー。
のちに“5人衆”と呼ばれた議員たちの中で唯一挨拶を許され、シュプレヒコールをあげたのが、この人でした。
安倍派の幹部中の幹部だった、世耕弘成前参院幹事長が、史上初となる参議院の政治倫理審査会でどこまで“裏金”の真相を語るか注目されました。
しかし…。
世耕弘成 前参院幹事長
「わからない」
「記憶にもありません」
「知らないことは本当に知らないので」
わからない、知らないという釈明に終始した世耕氏。
一度は中止された安倍派のパーティー収入のキックバックが再開された経緯についても……。
立憲民主党・蓮舫議員
「(2022年)8月の幹部会、現金還付継続になったと塩谷さんは言っています。西村さんは結論が出なかったと言っている。これ食い違ってるんですよね。どちらですか」
世耕弘成・前参院幹事長
「私はその話し合いの場では、私は安倍さんがノルマ通りの販売だと、現金による還付はやめるとおっしゃっていたので、私はそれを守るべきだと。いずれにしても、このとき何か確定的なことは決まっていません」
立憲民主党・蓮舫議員
「(2022年)8月5日の意見交換の場で方向が決定づけられなければ、誰が方向を決めたんですか」
世耕弘成・前参院幹事長
「私も残念ながらわからないわけであります。本当に私自身、はっきり言って知りたいという思いであります」
一方で、そもそものキックバックの仕組みについて知っていたか問われると…。
世耕弘成・前参院幹事長
「（やめようという安倍氏の話の）それ以前にそういう仕組みがあるだろうということは、私は、知っていたんだろうと思います」
十数年前から知っていたが、どう処理されているか深く考えることはなかったと説明しました。
また選挙の年だけ、全額がキックバックされていたということについても、追及を受けました。
共産党・山下芳生議員
「このルールは参議院議員にだけ適用されるんですね。このルールを作ったのは世耕さんじゃないんですか？」
世耕弘成・前参院幹事長
「全くそういうことはありません」
導入された経緯についてはわからないとしつつ、自らの関与は否定しました。
一方、午後から出席した安倍派の西田昌司議員は、説明責任は幹部にあるとして、14日の世耕氏の答弁を厳しく批判しました。
西田昌司議員
「（世耕氏の）午前中の答弁でも知らなかったということになっている。そこがみんな納得できない。派閥の幹部がしっかり話すべきだと思っている」
公明党・里美隆治議員
「説明責任・道義的責任・政治的責任、（世耕氏は）これがしっかりと果たされていると、お感じになったでしょうか」
西田昌司議員
「とてもそうは思えません」
身内からも批判が出る中、今後、“裏金問題”を巡る説明責任は果たされていくのでしょうか。
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