「もはや拷問」交際女性暴行死で男に懲役12年 殴る蹴る、床の血をすすらせる…全身162か所に傷
大阪府泉佐野市で交際相手を数時間にわたって暴行し、死亡させたとされる男に対し13日、懲役12年の判決が言い渡されました。
裁判長「(一連の暴行は)もはや拷問というべき、執拗かつ苛烈な態様である」
交際していた女性を暴行の末、死亡させた罪に問われた男の裁判員裁判。裁判長は厳しい言葉で被告を糾弾しました。
判決などによりますと、山中元稀被告(22)は今年5月、大阪府泉佐野市の自宅で女性の浮気を疑い、殴る蹴るの暴行を加えた上で―
山中被告「全部舐めまわせ」「髪の毛、食えや」
山中被告はこう言い放ち、床に広がった血液を女性の髪の毛で拭わせた上で、血液を口ですすらせ、その様子を動画で撮影していました。
さらにその翌日にかけても数時間にわたって断続的に全身を殴ったりエアガンで撃ったりするなどの暴行が続き、女性は死亡しました。遺体には全身に162か所に及ぶあざや皮膚が裂けた傷が残っていたということです。
裁判で、山中被告は起訴内容を認め、弁護側は「被告自身が通報し、自首が成立する」と主張する一方、検察側は「人としての尊厳をはく奪するきわめて悪質な犯行」として懲役13年を求刑していました。
この日の判決で、大阪地裁堺支部は、当初、女性が先に包丁で襲ってきたとウソの申告をしていたことから「自首は成立しない」としたうえで、「残忍で悪質な犯行で被害者の無念さや絶望は想像を絶する」と指摘し、山中被告に懲役12年を言い渡しました。
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