「床は血の海」ハマス襲撃の生還者を“戦場記者”須賀川が取材 イスラエル大統領は“ハマス戦闘員の遺体に化学兵器製造の説明書”と主張【news23】|TBS NEWS DIG

「床は血の海」ハマス襲撃の生還者を“戦場記者”須賀川が取材 イスラエル大統領は“ハマス戦闘員の遺体に化学兵器製造の説明書”と主張【news23】|TBS NEWS DIG

「床は血の海」ハマス襲撃の生還者を“戦場記者”須賀川が取材 イスラエル大統領は“ハマス戦闘員の遺体に化学兵器製造の説明書”と主張【news23】|TBS NEWS DIG

イスラム組織「ハマス」とイスラエルの戦闘で、双方の死者は6400人を超えました。衝突の始まりとなったハマスによる襲撃生存者は手榴弾で血の海になったと証言。イスラエル大統領は「ハマス戦闘員の遺体から化学兵器製造の説明書が見つかった」と主張しました。

■「未熟児130人の命が危険に」 支援物資到着も「必要な支援には足りていない」

イスラエル軍による、パレスチナ自治区・ガザへの空爆はやむことがありません。

子どもを含む多くの民間人が巻き込まれ、ガザ保健当局によると、ガザ地区の死者は5087人となりました。イスラエル側と合わせると、犠牲者は6400人以上に上っています。

ガザ地区住民
「残念ながら昨夜はこれまで見た中でもっとも激しい夜だった」

エジプトとの境界のラファ検問所からは、ガザに食料や水、医薬品などトラック14台分の支援物資が届けられました。2日連続となりますが、国連機関からは「必要な支援には足りておらず、燃料が3日以内に尽きる」との指摘も出ています。

ガザの医師
「燃料がすぐに病院に届かなければ、130人の未熟児の命が危険にさらされる」

■ハマス襲撃から生還した男性の証言「血の海だった」

今回の衝突は10月7日のハマスによる奇襲攻撃から始まりました。

イスラエル軍がYouTube公開した映像は、ガザから越境してきたハマスの戦闘員に付けられたボディーカメラで撮影されたものだとしています。イスラエルの住宅街で、ハマスの戦闘員が民家を襲撃しているとみられる映像も公開されました。

そのハマスの戦闘員に手りゅう弾を投げ込まれたイスラエル人の男性が、恐怖の体験を語りました。

ハマス襲撃に遭遇した男性
「いきなり手りゅう弾を投げ込んできたんだ。できるだけ奥に隠れようとかがんだ瞬間、爆発した」

男性が逃げ込んだシェルターには、音楽フェスティバルで襲撃を受けた多くの参加者たちもいました。そこにハマスの戦闘員が手りゅう弾を投げ込んだのです。

ハマス襲撃に遭遇した男性
「(静かになったあと)みんな倒れていた。たぶん折り重なっていたんだろう。爆発でやられたんだ。人をまたぎながら私は外に出た。床は血の海だった」

シェルターの中にいた男性は、奇跡的にけがを免れました。その様子は、爆発直後に撮影された映像にも映っており、足元は血だらけになっていました。

ハマス襲撃に遭遇した男性
「長い靴下とサンダルだったんだけど、血まみれになっていた。自分のじゃない。倒れていた人たちの血だった」

また、イスラエル軍が公開した映像にも、戦闘員が手りゅう弾と思われるものをシェルターに投げ込む様子が映っていました。

■「ハマス戦闘員遺体に化学兵器資料」イスラエル大統領が主張

こうした中、イスラエルのヘルツォグ大統領は、ハマスの戦闘員の遺体から化学兵器の製造方法に関する説明書が見つかったと明らかにしました。

この資料について、軍事ジャーナリストの黒井氏は特に特別な物ではないと話します。

軍事ジャーナリスト 黒井文太郎 氏
「インターネットでアルカイダがまいていたので、誰でも手に入れられる状況にありました。今回イスラエル側が発表したというのは、基本的にハマス側はいわゆるテロリストだということをアピールする、世に示すという狙いだと思います」

アメリカ・CNNテレビはイスラエルに対し、バイデン政権が人質の解放や人道支援を進めるために、ガザへの地上作戦を遅らせるよう要請したと報じました。

■ハマス戦闘員が「化学兵器」資料?イスラエル側は“情報戦”に

23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
私は今、ガザの境界から約2キロのスデロットという町にいます。先程、後ろで黒煙が上がっていました。断続的な空爆が続いてるものとみられます。

このガザの街をさらに南の方にずっと行くと、エジプトとの境界のラファという検問所があって、そのあたりの取材を試みたんですけれども、やはりこの村に繋がる道は全部封鎖されていたので、かなり厳戒態勢が広がってるなというふうに感じました。このラファからさまざまな人道物資が2日続けて入ってはいるんですけれども、220万人のガザの住人に対して全くもって足りない、“焼け石に水”という状態です。

ハマス襲撃に遭遇した男性は非常に厳しい体験をして、やはりこれまで平和主義者だったんだけれども、やはり今となっては「ハマスを許すことはできない」「ハマスを支持するパレスチナ人も私は許すことはできない」と厳しい口調で話していました。

それに続きイスラエルのヘルツォグ大統領の発表ですけれども、高度なインテリジェンスをそもそも1人の戦闘員に持たせて、しかもその戦闘員が帰ってくるかもわからない状態の中で、そういったUSBを持たせるのはやっぱり現実的にあまり考えられないわけです。なのでイスラエル側がナラティブ(物語)に落とし込もうとしている情報戦になっているんだなというのをすごく感じています。

一方で、ハマス側の発表というのもやっぱり鵜呑みにはできません。そもそも6000発・4000トンの爆薬が落とされていますから…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20231024-6117179)

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