米「侵攻の始まりだ」緊迫ウクライナ情勢 最新情報まとめ
ロシアがウクライナ東部の親ロシア派支配地域の独立を承認したことなどを受け、アメリカのブリンケン国務長官は24日に予定していた米ロ外相会談を中止すると明らかにしました。
アメリカ ブリンケン国務長官
「ロシアが侵攻を始め、外交を全面的に拒否することを明確にした今、会談を進める意味は無い」
ブリンケン国務長官は22日、ロシアのラブロフ外相との会談について、「ロシアがウクライナに侵攻しないことを条件に開催することで合意していた」と強調しました。
アメリカ バイデン大統領
「これはロシアの侵攻の始まりだ」
これにさきだち、バイデン大統領は、ロシアが軍をウクライナ東部の親ロシア派地域に派遣することを決めた動きなどについて「侵攻の始まり」との認識を示し、ロシアの国営銀行などをアメリカの金融システムから遮断することなど、準備していた制裁の第一弾を発表していました。
外相会談では米ロ首脳会談の準備も行われる見通しでしたが、ホワイトハウスのサキ報道官は「現時点ではその計画はない」と明言しています。
一方、ロシアはプーチン大統領がウクライナ東部の紛争の停戦合意協定=「ミンスク合意」について「もはや存在しない」と述べました。
ロシア プーチン大統領
「ミンスク合意は“殺された”。我々によってでも、これらの共和国の代表者（＝親ロシア派）によってでもなく、キエフ当局によってだ」
プーチン氏は、責任はウクライナ側にあるとし、「独立の承認はやむえなかった」と強調。さらに独立を承認する対象について、親ロシア派が実効支配するドネツク州とルガンスク州の一部地域だけでなく、州全体が対象になりうるとの考えを示しました。
こうしたなか、ロシア側の動きを受け、ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアとの国交断絶の可能性に言及しましたが、NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長はロシアが引き続きウクライナに対する全面的な攻撃をしかけようとしているとの見方を示しました。
ストルテンベルグ事務総長は「ヨーロッパにとってここ何十年間で最も危険な時だ」と危機感を強調。また、ロシア軍は親ロシア派支配地域に2014年からいたものの、「現在は新たに部隊が入っている」とし、その証拠も「ある」と話しました。
（23日11:18）
#アメリカ #ロシア #ウクライナ
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