【台風7号ドキュメント】相次ぐ土砂崩れ、看板・塀の倒壊、倒木 ”自転車並み”近畿縦断の1日を取材

【台風7号ドキュメント】相次ぐ土砂崩れ、看板・塀の倒壊、倒木 ”自転車並み”近畿縦断の1日を取材

【台風7号ドキュメント】相次ぐ土砂崩れ、看板・塀の倒壊、倒木 ”自転車並み”近畿縦断の1日を取材

 近畿を北上している台風7号。大雨や強い風の影響で、京都や奈良など近畿各地で被害が出ています。

 15日午前5時前、和歌山県潮岬付近に上陸した台風7号。

 属ちひろ記者「雨風が強くなってきて、立っているのも困難な状況です」

 時間の経過とともに強さを増す雨と風。

 武藤俊記者「近鉄奈良駅前です。ものすごい風にあおられて信号機が上下に揺れています。強風の影響でこちらの看板が折れてしまっています」

 有吉優海記者「大阪市内、風も強まってきています。木も根元から倒れています」

 京都市伏見区では駐輪場の屋根が吹き飛ばされ、京都府舞鶴市では商店街が浸水しました。

 お盆休みを直撃した台風7号。午前7時前には神戸市で35.7メートル、午前7時半すぎには大阪市で28.2メートルの最大瞬間風速を観測しました。

 祝嶺史郎カメラマン「京都府綾部市です。昨日の夜の豪雨で木が流れ、家を押しつぶしています」

 京都府綾部市では、14日夜から15日未明にかけて猛烈な雨が降り、土砂崩れが相次いで発生しました。

 被害にあった住人「バリバリと音がした。外を見たら流木が流れてきて、家を押し始めた。蔵を押した。蔵を押したから母屋が助かったんです」

 近隣住民「本当にバケツをひっくり返したというか、すっごい音がして、ザ~と降ってきた。砂が積もっているので、(泥水が)家の中へ。生まれてからここに住んでますけど、初めてです。こんなことは」

 綾部市では14日夜から床上浸水などが発生。15日未明、住人1人がゴムボートで助け出されたということです。綾部市の避難所では…。

 避難した人「風が怖い。避難しようと考えていました。みんなが近くにいてもらえたら安心です」

 京都府福知山市大江町では山から流出した土砂が住宅付近まで流れ込み、一部の住民が孤立した状態になっています。

 孤立した状態の住民「(Q、救助の方は?)役所の人が1回見に来て。雨の状態なので、撤去作業はやっぱり時間がかかってしまう。現状としては、夜から変わっていない」

 猛威を振るう台風7号。強風による被害も相次いでいます。

 奈良市八条のゴルフ練習場ではネットを支える支柱が倒壊しました。ケガ人はいないということです。

 古井林太郎記者「こちらのクリーニング店では、設置されていたはずの看板が風の影響で落ちてしまい、道路をふさいでいます」

 大阪市中央区瓦町の堺筋では店舗の看板が倒れ落ち、道路を一部ふさぎました。けが人はいないということです。この影響で、警察が一時、道路2車線を規制し、撤去作業を行っていましたが、規制は解除されています。

 また、大阪府によりますと、堺市中区にある商店の看板が骨組みごと落下し、付近にいた70代の女性に当たりました。意識はあるということです。

 近隣住民「風がとてもきつくて、近所からゴミ箱が転がってきてたり、フワッとまっすぐ(看板が)落ちたのかな」

 神戸市中央区の民家ではブロック塀が倒壊し、道路をふさぐ被害が出ました。ケガ人はいないということです。

 影響は交通機関にも…。

 中野颯大記者「ごーっという大きな音とともに、時折体が持っていかれそうな強い風が吹いています。信号機も大きく揺れています」

 関西空港は対岸をつなぐ連絡橋が通行止めとなっているほか、鉄道も始発から運転を見合わせていて、空港に出入りすることができなくなっています。

 そのため、15日夜出発する予定の国際便を待つ人など約650人が空港内で一晩を過ごしました。

 シンガポールへ行く人
「全部止まっちゃうと聞いていたので、昨日のうちに来て、水も支給されたので助かりました。(Q、一夜過ごしてみてどうですか?)体が痛いです」

 台湾経由でフランスへ行く人
「ピンポイントでここ(近畿)だから『なんで』って。読みが甘かったです。(Q、飛行機、飛んでくれると良いですね)飛んで欲しい。台風早く去って欲しいです」

 JR新大阪駅では…。

 加藤沙織記者「まだお盆休みの人もいたはずですが、改札口を歩く人はまばらです」

 東海道・山陽新幹線が計画運休を行っているため、切符売り場も閉まるなど閑散としていました。中には困惑していた人も…。

 中国人観光客
「新幹線が止まっているので、ここにいます。いつになったら新幹線は再開するの?」
 記者「今日は止まってます」
 中国人観光客「動かないのね。(情報を)知る方法もない。日本語が通じないもん!彼も私も」

 一方、台風による強風の影響で、運行を一時取りやめた路線もありました。

 警察官「崩れるかもしれないので、カラーコーンで入れないようにしてほしい」

 午前6時前、台風による強風の影響で大阪環状線の鶴橋駅の近くで高架の壁が崩れ、住宅に落ちたということです。今のところ、ケガ人はいないということです。

 この影響で大阪環状線の全線で運転を見合わせていましたが、現在は運転を再開しています。

 紀伊半島に上陸し、近畿地方を北上していた台風7号は兵庫県明石市付近に再び上陸しました。今後も厳重な警戒が必要です。

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