黒人への暴力を歌で告発 映画監督が訴える危機感
多様性をうたいながらも根深い差別が度々表面化する、アメリカ。そのアメリカで、歌で差別を告発してきた人物が映画化され再び注目されています。監督が強調したアメリカの危機とは。
アメリカ・バイデン政権の高官たちの座談会。
オースティン国防長官
「黒人として初めての国防長官になれたことを誇りに思う。でも自分が最後であってはならない」
トーマスグリーンフィールド国連大使
「アメリカは人種問題を抱えている自覚がある。中国は自分たちの人権問題について認めようとはしないでしょう」
出席したのは、全員が黒人。今月、アメリカが「黒人歴史月間」となったのに合わせ、差別や偏見と闘ってきた自らの過去について語り合いました。多様性を掲げるバイデン政権は黒人を含む幅広い人種やジェンダー面の背景を持つ人物を起用。また議会の承認が得られれば、アメリカ史上初めて黒人女性の最高裁判事が近く誕生します。
一方で、アメリカには暗い歴史が横たわっています。
「黒い体が揺れている。南部のそよ風に・・・」
黒人が集団暴力を受け、死に至る「リンチ」。かつて、アメリカ南部で公然と行われていました。
歌でこうした暴力を告発したのは、1940年代に活躍した黒人の女性ジャズ歌手、ビリー・ホリデイ。音楽を通して差別を訴え続けた彼女の人生が映画となりました。
ダニエルズ監督
「黒人の人権をめぐる状況は何も改善されていない。いまでも黒人は銃撃され、殺され、警察に車を止められる」
この作品を手がけた、リー・ダニエルズ監督。差別や貧困などをテーマにこれまでも映画制作を続けてきました。監督が抱える危機感の根っこに存在したものは・・・
ダニエルズ監督
「アメリカはまずいことになっている。トランプ大統領は人種差別主義者たちにお墨付きを与えてしまったんだ」
彼が指摘したのは、5年前のできごと。「白人至上主義者」らと差別に反対するグループが衝突、死者が出た事件です。
これに当時のトランプ大統領は・・・
トランプ大統領(当時)
「あのグループには悪い人たちがいた。でもとても良い人たちが双方にいた」
白人至上主義者を擁護するかのような発言は、アメリカ社会に波紋を広げました。
依然、人種差別を背景とした犯罪が多発するアメリカ。白人警察官から黒人が暴力を受ける事件なども度々起き、「ブラックライブズマター」の抗議運動も続きました。
そんな中での映画の意味とは・・・
ダニエルズ監督
「アメリカ人自身が過去と現在に向き合うことは重要です」
多様性を掲げるバイデン政権で、人種問題の改善は進むのでしょうか。
(22日17:16)
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