ハワイ山火事死者55人に 日本にゆかりの街も“全焼”で明治時代からのお寺も…(2023年8月11日)
ハワイのマウイ島で起きている山火事は、3日経っても鎮火していません。これまでに55人の死亡が確認されていて、アメリカの山火事では、過去2番目の大惨事となりました。ただ、犠牲者は、まだまだ増える可能性があります。
アメリカ・バイデン大統領:「ハワイ州に対し、大規模災害宣言を発出しました。私たちの祈りは、ハワイの人々とともにあります。愛する人を失った人もいる。終わってもいないのです」
一番被害が出たのは、マウイ島最大の街・ラハイナです。1000軒以上の家が焼け、街は、ほぼ壊滅状態になっています。
住民:「しばらくこのままだ。復興には何年もかかるでしょう。胸が張り裂けます。街の長い歴史が灰とちりになってしまった」
日本にゆかりのある建物も全焼しました。ラハイナ浄土院です。お寺は、明治時代に日本から移民してきた人たちが建てたものです。
ラハイナ寺院・原源照住職:「先祖から1世、2世が守られてきたお寺ですから、私ども深い愛着がありますから。私どものお寺は、移民が最初に来たのは、明治元年、元年者と呼ばれていますが、元年者が来たのが最初」
今回の火事で移民100年を祈念して建てられた三重塔も焼け落ちてしまいました。また、ほかの宗派のお寺や教会も焼けてしまっていて、1世紀以上にわたってマウイ島に根付いてきた日系コミュニティーにも大きな影響が出ています。
ラハイナ寺院・原源照住職:「逃げ遅れた多くの方の遺体が、まだ、がれきの下にあるということで、本当に心を痛めている。檀家の方の家もたくさん焼かれましたので、一同、頭の中が真っ白。何を考えていいか、わからないような状況になっております」
マウイ島からは、これまでに3万人を超える人たちが島の外に避難していますが、まだまだ多くの人が足止めされています。現在、少なくとも11人の日本人観光客が取り残されています。
マウイ島の山岳ガイド・山内良和さん:「基本的に着の身着のまま、皆さんいらしている。パスポートとかも置いていかれている方が多いので」
11人は、車中泊などでとりあえずはしのぎ、特別措置で帰国することになりそうです。
マウイ島の山岳ガイド・山内良和さん:「いま、特別な措置がとられていて、IDがなくても乗ることができる。値段も非常に安く、20ドルくらいでホノルルに帰れる。日本総領事館の方で仮のパスポートを発行している。それを取って帰る形になると思う」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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