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「人の目を気にして生きてきた」無実訴える林真須美死刑囚の長男が苦悩語る 和歌山毒カレー事件25年
和歌山市で起きた毒入りカレー事件から25日で25年です。事件を知らない世代も増える中、当事者たちは今も、事件と向き合い続けています。
林真須美死刑囚
『もう、25年目の夏です』
『私、林真須美はカレー事件に関係ありません』
「被害者の会」副会長・杉谷安生さん
「祭りの会場でこのあたりで、テント張って、長椅子を置いてカレーを配ったりしていました」
この地区の住民で「被害者の会」の副会長を務める杉谷安生さん。当時、高校2年生だった長女はカレーを食べ、急性ヒ素中毒となり、数日間入院しました。
「被害者の会」副会長・杉谷安生さん
「(カレーを)食べて亡くなった方に対しては、ものすごい悔しいやろうし、それに対してものすごい腹立つ」
1998年7月25日、和歌山市園部で行われた自治会主催の夏祭りで、ふるまわれたカレーに猛毒のヒ素が混入し、4人が死亡。63人が急性ヒ素中毒となりました。
林真須美死刑囚(当時37)
「私、カレー鍋なんて近づいていないし、(毒物を)混ぜたこともないんですよ。絶対(犯人を)逮捕してもらわないと困ります」
捜査線に浮上したのが現場近くに住む林真須美死刑囚。
「逮捕の一報が入りました!」(1998年10月)
連日、事件の報道が過熱する中での逮捕劇。
宮前明雄記者(2009年)
「死刑です!最高裁判所は林真須美被告に死刑判決を言い渡しました」
林死刑囚の自宅から見つかったヒ素が、現場で見つかったヒ素と 同一だとする鑑定結果が決め手となり、2009年、最高裁で死刑が確定しました。
林死刑囚の長男
「あの夏をきっかけに、林家は人生、それぞれの人生は一変して、遺族や被害者の方も、住民の方々、すべてに影響を与えた」
当時、小学生だった林死刑囚の長男は今、35歳。
あの日以来、世間から厳しい目を向けられてきました。
林死刑囚の長男
「アルバイトしても名札して。本名でバレてしまって、『ちょっと林君』っていう風に声かけられて、察して、バレたかっていうような感じで退職することもあったり。すごく人の目を気にしながら生きてはきましたね」
長男と続けている手紙のやりとりで、林死刑囚は今も、事件について無実だと訴えています。
林死刑囚の長男
「母親本人に事件後、面会を重ねたりして、この25年、一貫して自分はやってない。一貫して主張するので。家族としてはその言葉を信じようということで、今に至っています」
林死刑囚は現在、大阪拘置所から、再審(裁判のやり直し)を求めています。
今年1月、2度目の請求が和歌山地裁で退けられ、決定を不服として即時抗告しています。
社会を震撼させた事件から25年。現場には住宅が建ち、今は一角を残すのみ。報道陣が大挙した林死刑囚の自宅は、更地へと変わっています。
和歌山県民
(Q林真須美死刑囚の名前をご存じですか?)
「聞いたことはあるかも」
「うっすらしかわからないです」
「言われたら思い出すけど、もうだいぶ薄れてきたわなあ」
被害を受けた娘は結婚し、孫が2人いるという杉谷さん。二度と同じような事件が起きてほしくないと願い、今も毎年、この場所で花を手向けています。
「被害者の会」副会長・杉谷安生さん
「いつまた祭りの会場で、こういうことが起こらないとも限らないので、風化させてほしくないという気持ちは強いです」
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