宇宙の魅力伝える“出前授業”公立高校に初の「宇宙探求コース」設置へ、生徒募集 和歌山・串本町
ロケット発射台がある和歌山県串本町で、来年度、国内で初めて公立高校に宇宙専門のコースが設置されます。人材発掘のために18日行われた取り組みとは。
本州最南端の町、串本町の中学校で、この日開かれたのは“宇宙”がテーマの出前授業。
県立串本古座高校の藤島徹先生
「ペットボトルの底に口がある方が下です。ロケットはこう飛んでいきます。飛んでいくときに、羽の位置、向きに気を付けてください」
ペットボトルでロケットを作り、飛ぶ仕組みを学びます。
講師は、県立串本古座高校の藤島徹先生。元JAXA職員で、ロケットの打ち上げを間近で見てきたひとりです。
串本町では、国内初の民間ロケット発射場が整備され、この夏にもロケットの打ち上げが予定されています。
そこで、串本古座高校では、来年度から人工衛星などについて学ぶ『宇宙探求コース』を設置することにしました。
和歌山県では、宇宙に近い街として生徒を全国から募集し、地域活性化につなげようという試みです。
ただ、最近の宇宙開発を巡っては、今年3月に日本の新しい基幹ロケット『H3ロケット1号機』の打ち上げを試みたものの失敗。
先週金曜日(14日)には、JAXAの実験場で次世代型ロケットに搭載するモーターの燃焼実験中に爆発が起きました。
「3・2・1・発射!すごい!」
宇宙開発への苦戦が続く中、未来の人材発掘へとつなげる今回の授業。
中学3年生
「初めて(ペットボトルロケットを)飛ばしたんですけど、結構飛んでめっちゃ楽しかったです。高校も『宇宙探求コース』オープンスクールとか、行ってみようかなと思います」
「(宇宙探求コースに)入りたいなという気持ちもありますし、(授業を受けて)行きたい気持ちがもっと深くなりました」
公立高校では初めての宇宙専門のコース。教科書がないことや、生徒が集まるのかといった懸念もありますが…。
県立串本古座高校の藤島徹先生
「宇宙を担ってもらえるような人材を、たくさん育てるというのはすごく大事で、日本の宇宙開発を前に進める、成功率を上げるポイントになるのではないかと思っています」
「宇宙探求コース」は、全国の宇宙少年・少女たちの憧れの教室になることはできるのでしょうか。
コメントを書く