背景に二男の“支配”か…神戸6歳男児遺体 死体遺棄容疑で母親らきょうだい4人を再逮捕

背景に二男の“支配”か…神戸6歳男児遺体 死体遺棄容疑で母親らきょうだい4人を再逮捕

背景に二男の“支配”か…神戸6歳男児遺体 死体遺棄容疑で母親らきょうだい4人を再逮捕

 6月、神戸市西区の草むらで6歳の男の子がスーツケースに入れられた状態で遺体で見つかった事件で、警察は男の子の母親ら4人を死体遺棄の疑いで再逮捕しました。

 これは、読売テレビが独自に入手した防犯カメラの映像です。撮影時間は6月17日午後7時3分。6歳の穂坂修くんと、その家族とみられる合わせて6人が、自宅前を並んで歩く様子が映っています。

 その、約1時間後、大人たちが戻ってきましたが、子どもはすっかり日が暮れた道を大人たちから少し離れて歩いてきました。修くんが死亡したのは、この2日後とみられ、6月22日、神戸市西区の自宅近くの草むらで、スーツケースに入れられた状態で遺体で発見されました。修くんの背中には打撲によるアザが相当な数あったということです。

 司法解剖の結果、死因は外傷性ショックとみられています。

 そして13日、警察は修くんの遺体を草むらに捨てた疑いで修くんの母親の沙喜容疑者(34)とその弟の大地容疑者(32)らきょうだい4人を再逮捕しました。

 また、先ほどの防犯カメラ映像から2日後の6月19日午後4時54分。修くんの自宅前を歩く沙喜容疑者と大地容疑者らきょうだい4人とみられる人物が映っています。最後に出てきた1人は銀色に見えるスーツケースを重そうに運んでいて、途中、1人に助けられながら修くんの遺体が見つかった草むらの方向へ歩いていきました。

 その1時間9分後。大地容疑者ときょうだいの1人とみられる2人が自宅に戻ってくる様子が映っていました。2人は手をつないでいます。

 捜査関係者によると、修くんの母親の沙喜容疑者は「きょうだい4人で遺体を自宅からスーツケースで運んだ」という趣旨の話をしているということです。

 13日再逮捕されたきょうだい4人に何があったのでしょうか。その背景にあるとみられるのはー。

 これまでの捜査関係者への取材で、祖母(57)が「大地容疑者が遺体をスーツケースに隠すよう3姉妹に指示していた」という趣旨の話をしているほか、きょうだい4人のうち1人も祖母への暴行について「大地容疑者の指示で行った」という趣旨の話をしていることがわかっています。

 捜査関係者の1人もNNNの取材に対し、「大地容疑者が家族を支配していたのは間違いない」と話していて、警察は6人の関係性ついて調べるとともに、修くんが死亡した経緯についても捜査を進めています。

 (取材・報告=泉達也記者)
 修くんの遺体が見つかった状況についてわかってきたことがあります。修くんは自宅で亡くなったあと、スーツケースに入れられて運ばれ、草むらに遺棄されたとみられていますが、そのスーツケースの大きさは縦60センチ、横45センチ、幅25センチで、チャックは閉じられた状態だったということです。

 スーツケースの中には遺体以外は入っておらず、修くんは半袖に半ズボン姿で、靴下は身に着けていましたが、靴は履いていませんでした。また、縛られたりはしていなかったということです。

 そして、もう一つわかってきたことがあります。4人は6月、修君の祖母を監禁し、けがをさせた疑いで逮捕されましたが、この容疑について、大地容疑者だけは否認していて、大地容疑者以外の3人はおおむね認めていることが明らかになりました。

 捜査関係者の取材でも、祖母や3人の姉妹のうちの1人が大地容疑者に何らかの指示をされていたという話が出ていましたが、警察は祖母への監禁・傷害容疑について、大地容疑者が主導したという構図については否定はしないと話しています。

(Q.今後の捜査は?)
 家族の関係性を明らかにするとともに、どのように修君が亡くなってしまったのか、その状況について明らかにしていく必要があります。

 一方で、捜査関係者は、きょうだい4人の中には、相手の話に迎合してしまう性格の人が複数いると話していて、取り調べでの供述については非常に慎重に捜査が進める必要があるということです。

読売テレビニュースカテゴリの最新記事