交際相手の女性殺害 男に懲役１８年判決「子供を妊娠していた事実を認識しながら殺害」京都・井手町
７年前、京都府井手町で交際相手の女性を殺害した罪に問われた２６歳の男の裁判員裁判で、京都地裁は懲役１８年の実刑判決を言い渡しました。
増田啓祐裁判長「被告人を懲役１８年に処する」
男は微動だにせず、静かに判決に耳を傾けていました。
７年前、京都府井手町に住んでいた木村京花さん（当時１９歳）が行方不明になりました。
５年あまりたった去年２月、交際相手の末海征河被告（２６）が木村さんの遺体を遺棄したと認め、供述をもとに警察が奈良県の若草山を捜索し、骨の一部などが見つかりました。
末海被告「交際していた女性を殺したことに間違いありません」
殺人の疑いで逮捕された当初は殺害を認めていましたが、６月、裁判が始まると一転、「殺していません」と起訴内容を否認しました。
供述を変えたことについて、末海被告は「自殺を隠すためだった」と説明しました。
末海被告「自分が殺したと言った方が木村さんのためじゃないかと思って、ウソの供述をした」
弁護側も「木村さんは末海被告がいない間に自殺した」などと無罪を主張、検察側は、木村さんが自殺する理由はなく、「犯行後に探すふりをするなど極めて悪質で、反省の態度も見られない」として懲役１８年を求刑していました。
そして、５日、京都地裁は、裁判での末海被告の供述は信用はできないと判断し、求刑通り懲役１８年の実刑判決を言い渡しました。
増田裁判長「関係の悪化から突発的に犯行に及んだ。被害者が自らの子どもを妊娠していると知りながらも、殺害に及んだ点も見過ごすことはできない」
判決を受け、遺族は「娘との結婚も認めていたのに、どうして殺されなければならなかったのか」と、最後まで真実を語らなかった末海被告への怒りと悔しさをにじませました。
