大阪府の高校授業料完全無償化近畿の私立高校が見直し求める教育の質の低下を呼ぶ

大阪府の高校授業料完全無償化近畿の私立高校が見直し求める教育の質の低下を呼ぶ

大阪府の高校授業料“完全無償化” 近畿の私立高校が見直し求める「教育の質の低下を呼ぶ」

 大阪府が実現を目指す高校の授業料の「完全無償化」について、近畿の私立高校の代表者らが19日、見直しを求めました。

 大阪府は現在、高校の授業料について、年収800万円未満の世帯の生徒を対象に、年間60万円を上限に補助し、それを超えた分については高校側が負担することで無償化を実現しています。

 大阪府は先月、来年度から所得制限を段階的になくし、2026年度から完全に無償化する新たな方針を発表しました。さらに、府内在住で、府外の私立高校に通う生徒も対象に加えるとしています。

 これに対し、近畿の私立高校の代表者らがこの日、会合を開き、授業料の実質的な値下げを強いられるうえ、大阪府以外の生徒と不公平になるなどとして見直しを求める考えを示しました。

 大阪私立中学校高等学校連合会・辻本賢会長
 「きっちりとした私学の方針に基づいての教育を提供することができなくなり、質の低下を呼ぶということが起きる」

 草島葉子副会長
 「一言でいうとNOだということ」

 懸念の声に対し、吉村洋文知事はー。
 「これをやっていくうえで、団体との摩擦熱は生じるんだろうなと思います。でも、1校1校の意見を聞くと、それぞれ意見が違いますので、意見を聞いて丁寧に対応していきたい。巻き戻しするつもりは当然ありません」

 大阪府は8月には制度案をまとめたいとしています。

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