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土砂崩れ 住宅傾き玄関壊れ…「危険だ」10年前に市に相談 北海道登別市(2023年6月13日)
大雨で土砂が流れ出して大きく傾いてしまった住宅。今も一部の住民が避難を続けるなか、その危険性は10年以上前から指摘されていたといいます。被害を防ぐことはできなかったのでしょうか。
■大雨で土砂流出 住宅大きく傾く
不安を抱えたままの帰宅です。
帰宅した住民:「(Q.ようやく帰れますね?)とりあえず安堵(あんど)しました」「ゆっくり寝られる。ただ、雨降るとこういう状態だから心配」
土砂災害の爪痕が生々しい北海道登別市。ただ、もう帰れない人が出てくる可能性も…。
市の担当者:「公営住宅等への転居をお願いしたい」
マイホームを出て市営住宅などに移らざるを得ない状況。さらに、その危険性は10年以上前から指摘されていました。
■「危険だ」10年前に市に相談
住民:「人災なのか(自然)災害なのか、どっちなの?」
事の発端は10日、登別市の住宅地。大雨によって土砂が流出。玄関が壊れ、家が傾く被害が出ました。
避難した住民:「家全体が傾いていた」
この地区に住む21世帯に避難が呼び掛けられました。ただ、この地区は10年以上前から住民から「危険だ」と市に相談をしていた地域です。
現場に住む人:「地盤は緩かった、前から。地盤はある程度下がっていた」
問題は“擁壁(ようへき)”と呼ばれる壁です。土砂を保護し、崖崩れを防ぐ“擁壁”。
市の担当者:「水が積もって、どっとブロックの土を押した。“擁壁”を押したのかなと」
今回の映像を見ると、跡形もないほど崩れ落ちているのが分かります。傾斜地に造られた住宅地。度々、土砂が流れる被害が起きていました。登別市は6世帯について居住は危険として今後、市営住宅などに移るよう個別に相談していくとしています。
現場に住む人:「(Q.戻るのが厳しいと聞いた時は?)それは悲しいですよ。市も国も道も協力して、そこに住めるようにしてもらえたらいい」
ただ、この擁壁。それぞれ個人の所有物だけに話は複雑です。
■避難 今も続く 責任はどこに
登別市の担当者:「基本的には個人の擁壁なので、個人の管理者・持ち主が普段から見ていかなきゃならないと思う。今回も個人でどういう工法でやるといいかは調査して提示する」
12日、市と住民の間で説明会が行われました。
現場に住む人:「人災か(自然)災害なのか、どっちか?」
登別市の担当者:「基本的には、民間所有の土地については民間がこれを責任を持って回避しなければならない」
現場に住む人:「買った時から擁壁の問題がありまして、何回直しても同じなんです。(市の)土木の方に何度も電話をして嫌なことたくさん言うのでクレームおばさんになって」「市が後で返事しますと言って1年くらい前だが、なしのつぶて」
個人の所有物という市の主張。住宅を買った時から擁壁はあった、さらに何度も修理したが「湿地がある立地上厳しい」と何度も市に相談したという主張。責任の所在はどこにあるのでしょうか。
住宅地盤の専門家(工学博士)・神村真さん:「擁壁に関しては土地の所有者のもの、その人に管理責任がある。行政サイドでも(危険箇所を)リスト化して管理をしていかないと今回みたいなことは繰り返し起こることだと思う」
登別市は住民と今後、話し合いを進め、何らかの手を入れなければいけないとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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