今夜から“警報級大雨”の恐れ 浸水被害の爪痕残る中、被災地では不安の声 土のう積んで厳重警戒

今夜から“警報級大雨”の恐れ 浸水被害の爪痕残る中、被災地では不安の声 土のう積んで厳重警戒

今夜から“警報級大雨”の恐れ 浸水被害の爪痕残る中、被災地では不安の声 土のう積んで厳重警戒

 先週金曜日(2日)の大雨による被害が、関西各地に出ましたが、今夜からあす未明にかけて、大雨への警戒が必要になります。先週、被害の出た地域では、まだ大雨の爪痕が残っている状態です。

 和歌山県海南市にあるバイクと自転車の販売店。先週の大雨で流れ出た家財道具の片付けの作業に8日も追われていました。

 県内で線状降水帯が発生するなど記録的大雨に襲われた6月2日。わずか30分の間に水位が上昇していき、膝のあたりまで浸水しました。

 「バイク&サイクルゆたか」の池端豊さん「コンテナ4つ全部が1mほど浮いた」

 あまりの被害の大きさに復旧作業が追い付いていないのが現状です。

 池端さん「(Q、いま足りていないのは?)人手よ。いま足りないのは人手や」

 床下浸水の被害にあった和歌山市の民家では、土のうを積んで備えを進めていますが……。

 住民「今夜かなり降ると聞いていますので、それが一番心配。土のうだけでは心もとない」

 長引く影響は大阪府内でも……。

 楠下一輝記者「先日の大雨で堤防のブロックが大きくひび割れた大阪府羽曳野市の東除(ひがしよけ)川では、今後の雨に向けて土のうを積む作業が急ピッチで進められています」

 羽曳野市では川の護岸の復旧作業が行われていました。

 東除川では2日の大雨で増水した影響で、護岸には約50mにわたってヒビが入りました

 応急処置として土のうが積まれ、道路は今も通行止めが続いています。

 復旧作業は来週いっぱいまでかかる見通しで、川を管理する担当者は8日夜からの雨に懸念を示しました。

 大阪府富田林土木事務所松原建設事務所の鎌田隆志さん
「水の流れが速くなるので、(護岸の)どこかが壊れて、周辺にいる方を巻き込まないかなというところが一番怖い。大急ぎでやってヒビができるだけ広がらないように進める」

 近畿地方では、8日夜から明日の朝にかけ局地的に警報級の非常に激しい雨が降る見込みで、再び警戒が必要です。

 先週の大雨の被害が残る中、私たちはどのように命を守ればよいのでしょうか。

<取材・報告=宗像真宏記者>
 和歌山市では、午後3時前から再び雨が強くなってきました。風は、そこまで強く吹いていません。市内を流れる亀の川ですが、水位はそれほど高くありません。手前には、越水を防ぐための土のうが積まれています。

 先週金曜日、亀の川では堤防から水があふれ、住宅街にも膝に水がつかるくらいの冠水の被害があったということです。

 また、隣の海南市では、5段階の警戒レベルで最も高い『緊急安全確保』が出されました。

 あちらの住宅街では8日、駐車場の泥を流したり、このあとの雨に備えて土のうを積んだりする人の姿が見られました。

 すでに、和歌山県内ではレベル4の『避難指示』が由良町の9世帯20人に、レベル3の『高齢者等避難』が由良町の2623世帯5208人と紀美野町の4074世帯8057人に出されています。

 また、大雨のピークを前に、すでに海南市や紀の川市、紀美野町などに避難所が設されています。

 私が1時間ほど前に取材した紀の川市の避難所では、14人が避難をしていて、食料や水が用意されていました。この14人は、先週の大雨以降、ずっと避難を続けている方々で、取材したときは避難者の方は家の片づけや仕事に行っていて、避難所にはほとんどいらっしゃいませんでしたが、市の職員によりますと、とても疲れている様子で、避難所に帰ってくるとすぐに休まれているということです。

 和歌山県では、今夜遅くから明日にかけて局地的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨の降る恐れがあり、被災した地域では、土砂災害や浸水、洪水などの危険度が再び高まるおそれがあります。

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