軍事侵攻で命を落としたウクライナの学生「卒業証書」で生きた証しを伝える展示会 神戸で開催

軍事侵攻で命を落としたウクライナの学生「卒業証書」で生きた証しを伝える展示会 神戸で開催

軍事侵攻で命を落としたウクライナの学生「卒業証書」で生きた証しを伝える展示会 神戸で開催

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で、命を落とした学生たちの“生きた証しを伝える”展示会が、神戸で開かれています。

 外交官を目指し語学の勉強に励んでいた、18歳の女性。

 優秀な外科医になり、人々の命を救うことを夢見ていた、17歳の男性。

 神戸学院大学のキャンパスで開催されているのは、「発行されなかった卒業証書展」と題された展示会。

 軍事侵攻によって志半ばで命を絶たれた、36人のウクライナの学生たちの記憶が語られています。

 横須賀ゆきの解説委員
「この展示会では、学生1人1人が生き生きとした人生を送っていたこと。そして亡くなった時の情景が思い浮かぶ丁寧な文章が綴られています」

 オボジンスカ・イヴァンナさん、19歳。双子の母親で、こどもを育てながら、大学で建築学を学んでいました。

 軍事侵攻が始まって10日あまりの、2022年3月8日、ロシア軍の爆弾2発が家を破壊し、こどもと一緒に命を落としました。

 この展示会を企画したのはボンダレンコ・マリヤさん(20)。夫とともに昨年5月、ウクライナから神戸に避難してきました。

 ボンダレンコ・マリヤさん
「素晴らしい人の顔を見たら、ウクライナは何をそれほど守りたいのか分かると思います。この人たちの笑顔を、覚えておいて下さい」

 軍事侵攻がなければ、受け取ることができたはずの「卒業証書」。

 展示を見た大学生
「私の同世代では亡くなった人もいないので、友達が亡くなってしまった時を考えたら、やっぱり複雑だなと…」

 ボンダレンコ・マリヤさん
「私と同じ年齢で同じ趣味で、将来の希望も同じで、亡くなりました。これは、すごく不公平だと感じているので、戦争の被害者も、本当に普通のウクライナ人だということを伝えたかったです」

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