【アーティスト集団訴訟】生成AIに「全て搾取され悪用」 “作風を似せられ”… アメリカ

【アーティスト集団訴訟】生成AIに「全て搾取され悪用」 “作風を似せられ”…  アメリカ

【アーティスト集団訴訟】生成AIに「全て搾取され悪用」 “作風を似せられ”… アメリカ

月桂冠(げっけいかん)のようなものを掲げる女性とその周囲に複数の鳥が飛ぶ構図の絵。人間が描いたものと、生成AIが似せて作り出したもの、“2つの画”を並べてみました。

落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「右(がAIの画)かな。鳥が雑。あるべき足の位置に足があるというか、ないというか。右の方の足は変なところにある」

AIが作り出したこうした画像に著作権を侵害されたとして、アメリカではクリエイターによる集団訴訟に発展しています。

    ◇

“人間が描いた絵”と“生成AIがまねた絵”の2つを見比べてみると、鳥の種類、女性の肌の色や表情などが、若干異なっていました。街の人は、2つの画像をどう見るのか…。

会社員(20代)
「(好みなのは)AIの方。リアルなのは人間の(描いた)方。“(AIの方が)映える”というか」
「若者向けは(AIの方)だよね」

小学5年生
「俺もAIの方が好き」

また、多く聞かれたのが、AIの絵のクオリティーの高さに驚く声です。

会社員(20代)
「人が描かなくてもよくなっちゃうのかなって思ってくるので、問題なのかなって思います」

    ◇

一方、この絵に怒りを示したのが、AIに作品をまねられたアーティスト、カーラ・オルティスさんです。

カーラ・オルティスさん
「同意・クレジット表記・補償…。何もない中、AIによって作られました。本当に憤りを感じます」

AIが自分の絵を承諾を得ずにまねたと訴えています。

    ◇

そもそもAIはどのようにして、絵を作っているのでしょうか。生成AIに詳しいルパート・クレスウェルさんに見せてもらいました。

ルパートさんが「机の上にあるリンゴの写真」と入力すると、すぐに1枚の画像が生成されました。これにAIが自動で手を加えていき、1分もかからずに指示通りの絵が完成しました。

ルパート・クレスウェルさん
「魔法みたいでしょ?」

さらに指示を加えて、このリンゴを緑色にしたり、「一口かじられた風」にしたりすることも可能です。生成AIは指示をすることで、作りたい絵に近づけてくれるのです。

    ◇

カーラさんは、他の作品もAIに模倣されていて、その多くに指示として使われていたのが「カーラさんの名前」だといいます。

カーラ・オルティスさん
「2046件の画像が出てきました。『私の名前』を指示に入れて、画像を作ってるんです」

こうすることで、作風を“似せる”ようにしているといいます。

カーラ・オルティスさん
「何十年もかけた努力、長年のトレーニング、その全てが搾取され悪用されたのです」

カーラさんは仲間のアーティストとともに、「著作権の侵害」だとして、画像生成AIとそれを開発する会社などに対し集団訴訟を起こしました。

開発会社の1つ「スタビリティーAI」はNNNの取材に対し、「係争中のことでコメントしない」としています。
(2023年5月16日放送「news zero」より)

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