【ロシア】戦勝記念日の式典でプーチン大統領が西側批判
9日、ロシアで第2次世界大戦に関する戦勝記念日の式典が行われました。“異例”の状況での開催となった式典で、プーチン大統領は演説の冒頭から西側諸国への批判を展開し、ウクライナへの軍事侵攻を続ける考えをあらためて強調しました。
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日本時間の9日午後4時ごろ、ロシア・モスクワの中心部にある「赤の広場」は、軍服を来た人々で埋め尽くされていました。そこでゆっくりと壇上に登場したのはプーチン大統領です。
ロシア プーチン大統領
「ロシア国民のみなさま、『特別軍事作戦』で戦っているみなさまに今日の記念日をお祝い申し上げる」
冒頭から「特別軍事作戦」について触れました。そして始めたのは、アメリカなど西側諸国への批判です。
ロシア プーチン大統領
「彼ら(西側)の目的は、祖国ロシアを分裂し、破壊することだ。国際法を完全につぶそうとしている。度を過ぎた野心や、やりたい放題は必ず悲劇へと転化します。そこにウクライナ国民の惨事の原因がある」
ウクライナ侵攻をあらためて正当化しました。さらに、日本についても――
ロシア プーチン大統領
「日本の軍国主義と戦った中国にも敬意を表する。過去の戦いの経験は、我々の貴重な共通遺産だ」
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第2次世界大戦で旧ソ連がナチスドイツに勝利したことを祝う「戦勝記念日」ですが、今回は“異例”の状況での開催でした。5月3日、式典が行われている「赤の広場」に隣接する大統領府にドローンが接近する事件が発生していました。
会場周辺を取材すると、実際に走っていた場所とはクレムリンを挟んで逆側の位置を表示するなど、GPSが正しく機能していませんでした。新たな攻撃に備え、妨害電波が出ているとの報道もあります。
モスクワ以外のロシア各地で行われていた軍事パレードも、少なくとも21の都市で中止になりました。異例の「小規模」開催となったのです。
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ウクライナ側が反転攻勢を示唆する中、攻防が続くウクライナ東部・バフムトでは、ロシア軍内部での対立が表面化しています。
バフムトで戦闘を続ける民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏は、弾薬が供給されないとして、ロシア国防省を猛批判しました。
ワグネル創設者 プリゴジン氏(5月5日公開・ワグネル広報SNSより)
「ショイグ(国防相)、ゲラシモフ(参謀総長)、弾薬はどこだ!」
アメリカ戦争研究所は、「こうした対立がロシア軍の作戦遂行能力に大きな影響を及ぼしている」と分析しています。
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今回のパレードは前回とは違い、登場した戦車は1両のみでした。兵器不足が影響している可能性があります。
プーチン大統領は、苦戦が続くウクライナでの戦況には触れませんでした。
ロシア プーチン大統領
「私たちの祖国の運命を決める戦いは、常に全国民のものであり、神聖なものでもあります。万歳!」
あらためて戦闘を続ける考えを強調しました。
(2023年5月9日放送「news every.」より)
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