「良い所も悪い所も」奈良県の荒井知事が2日退任 異色の存在感で4期16年“独自路線”
4月行われた奈良県知事選挙で落選した荒井正吾知事が2日、最後の登庁日を迎えました。異色の存在感を放ってきた荒井知事が残したものとは。
荒井知事「感謝の気持ちがほとんど満タンでございます。数日たつとホッとした感がどっと出てくるのではないかなと」
4期16年奈良県知事を務めた荒井知事。
荒井知事「本当にありがとうございました」
約600人の職員に見守られながら、最後のあいさつを行いました。
「バンザーイ!」
荒井知事「新しいチャレンジをするということが必要じゃないかなと思います」
初当選の抱負で語った「チャレンジ精神」は、時として“独自路線”を歩みました。
知事として4年目の2010年、関西広域連合が発足しましたが。
荒井知事「入る必要がないと思いますが」
他府県と足並みをそろえない考えを示しました。
大阪・橋下知事(当時)「なんで奈良だけやらないのか?感覚のズレがあると思う」
4期目の途中から猛威をふるった新型コロナウイルスの対策でも、大阪府など周辺の府県がそろって休業要請を行うなか……。
Q)休業要請は検討中か?
荒井知事「検討中です。検討中ということは、前向きかどうかということではありません。ニュートラル(中立)です」
さらに……。
菅義偉首相(当時)「緊急事態宣言の延長を決定しました」
一昨年のいわゆる“第5波”の中、奈良県でも緊急事態宣言を求める声が上がりましたが……。
荒井知事「(緊急事態宣言は)奈良県において効果は証明されませんので、(要請は)しません」
独自の政策を打ち出す一方、1日十数万人の県民が利用する近鉄電車が、収入減少などを理由に運賃値上げの方針を表明した際は。
荒井知事「鉄道経営の仕方に不備があったのではないか。それを安易に鉄道運賃に転嫁されては困るというのが地域の声」
値上げを審査する国の公聴会に直接、出向き、県民の「思い」を伝えました。
そして、4月の知事選では。
荒井知事「リニアの駅を県内に設置するのを確実にするということを大きな目標にしています」
最後まで、奈良県を発展させるための政策を訴えました。
荒井県政に対して県民は。
男性「ぼやっとしているところあるけれど、結構やること大胆だなと」
女性「考え方を固執してやったらあかん。柔軟な考え方を持たないと」
女性「良いところもあれば、悪いところもあったと思うんですけれども。お疲れ様でした。ありがとうございました」
評価には賛否ありますが、荒井県政が残した功績と課題を次世代がしっかり引き継いでいく必要があります。
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