【スーダン】日本人医師“命がけ”の脱出 「死ぬかもしれないと言っていた」緊迫の状況を語る
スーダンでは、軍と民兵組織「RSF」との間で武力衝突が続いています。こうした中、スーダンで15年以上医療支援を行っている医師が、スタッフやその家族と一緒に、23日にハルツームから車で脱出しました。緊迫した状況や、当時の心境を語りました。
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銃声が響き、攻撃の爪痕が残るスーダン。軍と民兵組織「RSF」との間で権力争いが激化し、武力衝突が続いています。
砲撃で妻を亡くした男性
「礼拝の支度をしていたら、激しい爆発音が聞こえたんです。それで(妻に)破片が刺さって死んでしまいました」
民間人にまで被害が出ている戦闘。これまでに少なくとも512人が命を落としました。スーダンでは、25日から72時間の停戦に入ったとされていますが、ロイター通信は、首都ハルツーム近郊で停戦期間も戦闘が続いていると報じています。
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25日には「RSF」が軍の施設を制圧したとして映像を公開するなど、緊迫した状況が続くスーダン。そのスーダンから退避した日本人に話を聞くことができました。
認定NPO法人ロシナンテス・川原尚行理事長(26日 ジブチ)
「1人のケガ人もなくいけた。しかも小さな子どもも含めて。『本当にできるのかな』ということをやってのけた」
スーダンで15年以上医療支援を行っている医師の川原さんは、スタッフやその家族と一緒に、23日にハルツームから車で脱出しました。
川原尚行理事長
「軍事車両がたくさん出て、武装した人がたくさん乗っている。そんな中を囲まれながら、自分たちが行っている」
国連の車列に加わり、軍と「RSF」が支配する地域を交互に通ったといいます。
川原尚行理事長
「車列をずっと組んで…途中でピラミッドとかあって、スーダンもいいところなんですけどね」
危険な場所となった首都から丸一日かけて東部のポートスーダンへ。川原さんは「本当に到着したのは安堵(あんど)がありました」と当時の心境を語りました。
その後、川原さんは自衛隊の拠点があるジブチへ移動したということです。川原さんが今、望むことは――
川原尚行理事長
「まずは停戦を望む。そこまでしかない」
29日は結婚記念日で妻と日本で過ごすといいます。日本に帰ってからしたいことを聞いてみると、川原さんは「もちろん、家族に私の無事な顔を見せることが第一。『死ぬかもしれない』と言っていたので、生きて会えてよかったねって」と涙を浮かべました。
(2023年4月27日放送「news every.」より)
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