「恒常的にやってたんじゃないか…」京都市に「何度も過大請求と指摘」“ワクチン業務”過大請求問題
京都市の新型コロナワクチン接種のコールセンター業務で約4000万円もの過大請求があった問題。コールセンターで勤務していた男性が読売テレビの取材に応じ、支払い前に市に何度も過大請求を指摘していたことがわかりました。
京都市に通報した業務関係者「過大請求している日の方が多かった京都市は調査を全くしていないに等しいので、そこに納得がいかない」
カメラの前で怒りを露わにする男性。指摘しているのは…。新型コロナのワクチン接種を巡る委託業者による、京都市への“過大な請求”です。
京都市は一昨年2月から新型コロナウイルスのワクチン接種のコールセンター業務を「日本トータルテレマーケティング」に委託。しかし、業者は昨年9月、ここで働くオペレーターらの総労働時間が契約の76%だったにもかかわらず、100%と報告し委託料約4000万円を市に過大に請求していたのです。
このコールセンター業務に携わっていた男性がカメラの前で、その実情を明らかにしました。
京都市に通報した業務関係者「私が連絡した時には反応が薄い。一方的に情報を提供している感じで、情報がいらない、提供されても困るといった感じで…」
男性は委託料が支払われる前の、昨年11月の時点で市に通報していたというのです。これを受け市は、委託業者に従業員の勤務時間の書類の提出を求めましたが、「破棄した」と説明があり、そのまま委託料を支払ったというのです。
通報者「派遣会社は通常タイムシートをしばらく保存しないと。のちほど何か指摘された時に資料を基に根拠を提示する。破棄したと言って納得する時点で何もわかっていない。そこに京都市に怒りを感じる」
さらに…。「9月だけじゃなくて恒常的にやってたんじゃないか…」。
男性によると、昨年9月より前にもコールセンターでオペレーターが不足していると感じることが頻繁にあったということです。
これについて京都市は「昨年9月より前の勤務時間の詳細な記録は廃棄されてしまっているので、これ以上調査はできない」としています。
この件について町の人は…。
「とんでもない話」「いい加減に仕事をしていたのか。これ一つが氷山の一角の可能性はある。ちゃんと調べてほしい」
ワクチン接種のコールセンター業務を巡っては、人材派遣会社の「パソナ」が大阪府枚方市や兵庫県西宮市などで1年半の間に、合わせて約11億円の過大請求をしていたことも明らかになっています。
相次ぐ問題に専門家は…。
自治体の民間委託に詳しい近畿大学経済学部・村中洋介准教授「本来であれば契約を結ぶ、その前に事前に調査して、どういった業者であれば適切か、もしくは入札などを行って、業者を選別する作業を踏むがコロナに関しては緊急事態という名のもとに本来であれば踏むべき手続きを踏まなかった。業者側もこれくらいならいいだろうというような対応をしていたかもしれない」
京都市は、今年度からこの業務を別の業者に委託。さらに再発防止策として今年度から業者に詳細な勤務の報告を求めるとしています。
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