【青森・住宅火災】“放火殺人”の疑いも 現場に「黒い車」持ち主は親戚か…

【青森・住宅火災】“放火殺人”の疑いも 現場に「黒い車」持ち主は親戚か…

【青森・住宅火災】“放火殺人”の疑いも 現場に「黒い車」持ち主は親戚か…

13日未明、青森・六戸町で住宅などが全焼し、5人が死亡した火災で、1人は火災のあった住宅に住む家族以外の人だとみられています。警察は放火殺人の疑いも視野に捜査しています。取材を進めると、火災当時、現場で“車を目撃した”との複数の証言が…。さらに近隣住民は、この車の持ち主は、火災のあった住宅に住む家族の親戚ではないかと話しています。

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13日夜、青森・六戸町の住宅街には規制線が張られ、さらにその先にある現場の目の前にはパトカーが止まっていました。現場付近はまだ騒然としていました。

13日午前1時すぎ、住宅を炎が覆いました。火災の様子を撮影した映像を見ると、煙はまっすぐ空に向かって立ち上り、火柱は屋根を突き抜け、電柱ほどの高さにまでなっていました。

近隣住民
「花火のような音がしたからさ『どーん、どーん』って。窓、見たら真っ赤に燃えててさ、これはただ事ではないなと」
「びっくりした、びっくりした。震えが止まらなかった」

発生から約1時間たった午前2時15分ごろも、300メートルほど離れた場所からでも赤みがかった煙がはっきりと見えていました。

その様子を撮影していた人は「(火は)7~10メートルくらいの勢いで、燃える音もバチバチ音を立てながら。においもすごかった。3~4キロ手前から車で走っていてもにおいがわかるくらい、火事のにおいで充満していた」と話していました。

焼け跡から見つかったのは、5人の遺体です。元々、母屋や小屋、倉庫などが複数あった場所はほとんど跡形もなく焼け落ち、3棟が全焼。骨組みだけになっていました。

近隣住民
「5人も亡くなるって…どうしたんだろう。ありえない。逃げ場はたくさんあったと思うけどね」
「(以前にも)『火をつけてやる』と言っていた」

これは、“放火殺人事件”の可能性がある火事だったのです。

警察によると、この家に住んでいたのは8人家族です。左官業の十文字利美さん(68)とその妻(67)、妻の母(88)、十文字さんの二女(39)とその夫(38)、そして16歳、13歳、9歳の3人の孫で暮らしていたといいます。

一家を知る人
「すんごく仲良くてね、なんでも一緒にやってさ。農家の手伝いもさ、孫たちもきて。(一家は)いつもにぎやかでしたよ。じいちゃん(利美さん)自体も楽しい人で」

――ほかの人から恨みは?

一家を知る人
「ない、ない、ない、ない、ない。ない! 皆無です!」

    ◇

13日午前1時すぎ、13歳の孫から「家が燃えている」と119番通報がありました。当時、二女の夫は仕事で不在で、残る7人が寝静まった真夜中に火事は起きました。

発生当時、利美さんと妻は1階、妻の母は1階の別の部屋、2階には二女と3人の孫が寝ていました。火災報知機の音や熱さで目覚めた2人の孫は、2階の窓から逃げて無事でした。利美さんも1階から逃げて助かりました。しかし、9歳の孫を含む4人と連絡がとれなくなっています。

また、焼け跡から見つかった5人の遺体のうち、1人は“家族以外の人”だとみられているのです。

警察は現場の状況などから、失火ではなく、この人物が放火に関わった可能性があるとみて、放火殺人も視野に捜査を開始しています。この人物とは一体、誰なのでしょうか。

    ◇

近所の住民は火災当時、“あるもの”を目撃していました。

近隣住民
「(午前)3時ごろ、“車”が現場にあったから」

近所に住む女性
「“車”が家にあったのよ」

住民たちが見かけたのは、火元の住宅のすぐ横に残されていた黒い車です。女性は、車の持ち主の姿も見たといいます。

近所に住む女性
「昨日、焼けた家のところにいて、(車の持ち主が)歩いていたの」

女性によると、この車の持ち主は近くに住む一家の親戚で、“何年も前からトラブルがあった”といいます。

近所に住む女性
「『火をつけてやる』と言っていた、何回も言っていた。財産の関係でもめていて、憎んでいた。『あの野郎』とみんなを恨んでいた。『家の中の人を、みんなを火をつけて焼き殺してやる』って、そんなことをしゃべっていた」

さらに別の近隣住民からは、次のような証言も得られました。

近隣住民
「あの辺に(住んでいる)おじさんがいるはずなんですが、見つかりました?」

――誰ですか?

近隣住民
「その家に住んでるんだけど…『姿が見えない』って言われたけど。いないもんね、車もないしね。あの黒い車だよ、小さい軽の車」

複数の近隣住民からは、連絡がとれない4人に加え、“近くに住む親戚の行方もわからなくなっている”との情報が得られました。

私たちは13日夜、親戚の住む自宅に向かいました。入り口のところに警察車両が止まっていて、その先にある住宅に明かりがついていないことを確認しました。警察官に止められ、それ以上、訪ねることはできませんでした。火事との関連はあるのでしょうか。

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警察は遺体の身元の確認を進めるとともに、親戚の男性の行方も調べています。
(2023年4月13日放送「news zero」より)

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