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「食欲なく眠れず」“心折れた”医師も・・・医療の負担集中を防ぐための『遠隔支援』とは(2022年2月4日)
医療体制が崩壊した第5波では「心が折れた」と病院をやめた医師もいます。今必要なことは何なのでしょうか。コロナの現場を去った医師に聞きました。
感染症専門医:「プレッシャーはありました。患者を受けないといけないプレッシャー、周りに『お前がやれ』という空気。孤独感は感じていました」
この医師は去年夏、第5波で病床不足が問題となるなか、コロナ病棟の責任者として治療にあたっていました。
感染症専門医:「朝出勤して、夜に救急で入った患者の回診・情報収集、その間に救急から患者が入れば対応。気付いたら夜の8時。泊まり込んで診療することもよくありました」
患者は昼夜問わず搬送されてきましたが、コロナに対応できる体制ではなかったといいます。
感染症専門医:「始めてみると自分1人で対応することが多くて、24時間365日体制を1人でやると、休むこともできない。眠れない、気持ちが悪い、食欲がない、医療事故も起こるんじゃないかと」
男性は病院側に対し、交代で患者を診ることができる体制をお願いしたといいます。しかし・・・。
感染症専門医:「『他の診療科の医師は、その診療科の仕事がある。コロナ対応には割けない』と返答。(Q.続けるのは難しかった)私はその時は難しいと判断しました」
その後、男性は退職届を提出。病院を去りました。
コロナの確保病床は、この1年で約1万5000床増加しました。しかし、体制が追い付かず、一部のスタッフに負担が集中していたという病院も少なくありません。
再び感染が急拡大している今、負担を集中させないための取り組みが始まっています。
自治医科大附属さいたま医療センターでは、運営母体が異なる5つの病院とオンラインでつながり、患者のカルテやCT画像などを共有することができます。
これは『遠隔ICU』と呼ばれる取り組みで、集中治療室の専門医が少ない病院の診療をサポートする狙いがあります。
また、患者の映像を見ながら診療のサポートも行います。
自治医科大学附属さいたま医療センター・讃井將満医師:「見たいところにフォーカスを合わせることができる。これは透析の機械が順調に回っているか、あるいはエクモの機械ですね。手の色とか爪の色とかも見るんですね。10種類、20種類の情報を集めて、頭の中で統合して、治療はどうしようかと考える」
コロナをきっかけに始まったこの取り組みは、病院同士の連携を進めることで“治療の質”を維持しながら、より多くの患者を受け入れることができるようになるといいます。
自治医科大学附属さいたま医療センター・讃井將満医師:「病院単独だけではなくて、集中治療医の知恵と経験をみんなで共有できれば、少しずつ各病院、重症を診る先生の負担が減ってくるだろうと。将来のモデルの一つになるのではないかと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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