【登場】新しいスタイルの寿司店「高級店」と「低価格店」の”懸け橋”に
「高級店」と回転寿司などの「低価格店」に二極化しているといわれる寿司業界に変化が起きています。高級でもお手頃でもない新しいスタイルの寿司店が次々とオープンしているのです。その狙いを取材しました。
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東京・渋谷の一角にある新しいスタイルの寿司店。壁にはアートが飾られ、ソファや洋風のテーブルが並ぶまるで“カフェ”のような空間です。
提供しているのは、東京・豊洲市場で仕入れたという生の本マグロです。果物のマンゴーのように切り込みを入れた中トロをバーナーであぶったレア肉のような食感の寿司です。(マンゴーカットトロ 1貫549円)マンゴーカットにすることでネタを大きくできる上、インパクトのある見栄えにできるといいます。
ほかにも、太巻き寿司の上にチーズとサーモンのクリームをかけた、洋菓子のモンブランのように見えるメニューも提供しています。(サーモンブラン1319円 ※提供は13日から)
店の主な客層は、20代~40代だといいます。
客
「お寿司屋さんという感じはなくて、意外な感じがします」
「オシャレで高級寿司ほどかしこまらないので、さっと入れておいしいお寿司が食べられるという感じ」
利用客の平均単価は約3800円です。
現在、寿司業界は、「高級店」と回転寿司などの「低価格店」に二極化していると言われていますが、この店ではその“中間の需要”を狙っているといいます。
スシブヤ 小倉祐典オーナー
「回転寿司のようなカジュアルに家族でも行けるお寿司の要素を入れながら、期待感を裏切らない料理をしっかり提供して、高級寿司と回転寿司の間をつないでいける懸け橋になれたらいいかなと」
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一方、去年の秋に東京・目黒区にオープンした寿司店は、完全個室型のスタイルで料理の提供方法に特徴がありました。「小窓」から料理が出されるため、店員とほぼ接触せずに食事を楽しめるといいます。
「まぐろ三重奏」という創作寿司は、大トロ、あぶり中トロ、づけ赤身の3種類のマグロを重ね、上にウニとキャビアをのせています。こうしたメニューを含むコースが非接触で提供されています。(ALISO専用コース 20品・飲み物込み 1万5000円 ※電話での予約不可)
室内には大きなモニターもあり、料理に合ったワインの説明は動画で行い、非接触のスタイルを徹底しています。
ALISO 石鍋健司店長
「(コロナ禍以降)周りを気にせず食べる所がほしいというニーズがあって、多様化してきた。完全なプライベート空間を演出したい」
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回転寿司店でも新しい動きが出ています。神奈川・海老名市で去年12月にオープンした回転寿司店のウリは、北海道から仕入れた新鮮なネタで、客の注文の約7割を占めるといいます。今の時期は、関東などであまり流通していないニシンや、ハッカクなどを楽しめるということです。
客
「飛行機で北海道に行ったイメージで食べられる。最高でした」
「普段行けないような場所のものが食べられるっていいじゃないですか」
この店を運営しているのは、愛知・名古屋市に本社を置く企業です。今回、関東に初出店する際に北海道の寿司店とコラボし、仕入れや調理のノウハウを共有しているといいます。
いきいき寿司・ららぽーと海老名店 中山秀一さん
「お互いの強みを生かしつつ、新しい価値をお客さまに提供できたらいいなと」
新しいタイプの寿司店は、これからも広がって行きそうです。
(2023年3月10日放送「news every.」より)
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