【刑事告発】“湯の交換年2回”老舗旅館「入浴施設全体の信用を失墜させる行為」

【刑事告発】“湯の交換年2回”老舗旅館「入浴施設全体の信用を失墜させる行為」

【刑事告発】“湯の交換年2回”老舗旅館「入浴施設全体の信用を失墜させる行為」

年に2回しか大浴場の湯の交換をしていなかった福岡県の老舗旅館に警察が家宅捜索に入りました。容疑は「公衆浴場法違反」です。福岡県は、「お湯の交換は適切に行われていた」と虚偽の報告をしていたとして刑事告発していました。警察は湯の交換について虚偽報告をした経緯を調べる方針です。

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記者(福岡・筑紫野市、10日午前8時すぎ)
「午前8時15分、捜査員が大丸別荘へと入っていきます」

福岡県筑紫野市の老舗旅館「大丸別荘」で発覚した不適切なお湯の入れ替え問題から2週間がたった10日、警察の捜査が入りました。

先月28日、大丸別荘の山田真前社長はカメラの前で深々と頭を下げました。

大丸別荘 山田真社長(当時)
「わたくしの浅はかな考えで、このたび大変に皆さまにご迷惑をかけ、反省しおわび申し上げたいと思います。申し訳ございませんでした」

大丸別荘では2022年11月の県の検査で基準値の3700倍のレジオネラ属菌が検出されていました。県の条例では、循環の浴槽は週に1回以上のお湯の入れ替えを義務づけていますが、前社長は年に2回しか入れ替えていなかったことを認めました。

大丸別荘 山田真社長(当時)
「レジオネラはたいした菌じゃないというような先入観がありましたので、ことさらに(塩素を)入れる必要はないだろうと。お客さまの健康を害するかもしれないという認識がなかった」

前の社長は、死に至ることもあるレジオネラ属菌の危険性について認識不足を露呈しました。

福岡県は、調査に対して大丸別荘が「お湯の交換は適切に行われていた」と虚偽の報告をしていたとして、公衆浴場法違反の疑いで8日に刑事告発していました。

公衆浴場法では、施設側に入浴者の衛生などに必要な措置を講じることを求めています。もし、虚偽の報告をした場合は特例で2万円以下の罰金が科されます。また、営業の停止や営業許可の取り消しという行政処分の権限もあります。

今回、県が警察に捜査を求めた理由は…

福岡県の担当者
「一事業者の問題ではなく、入浴施設全体に対する信用を失墜するような行為で、強い危機感を持っている。告発することによって、『犯罪になり得るんだ』と、厳正に対処する姿勢を示す意味では、(罰金の)金額とはまた別の非常に大きな意義があると告発に踏み切った」

福岡県は今回の問題を受けて、循環の浴槽を持つ施設に対して立ち入り検査を行うとともに、施設側を対象にした講習会を開く予定です。
(2023年3月10日放送「news every.」より)

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