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【ボートマッチ】投票率アップ“起爆剤”も…総務省「公平性の担保に難」
有権者が質問に答えることで、自分と考えが近い候補者が表示される「ボートマッチ」。東京・杉並区の選挙管理委員会が区議選で導入予定でしたが、総務省から公平性の観点から待ったがかかり、事業を断念しました。その2つの理由を専門家に聞きました。
■国政選挙「考え方診断」で多くの利用
有働由美子キャスター
「『news zero』では去年の参議院選挙などで、『あなたの考え方診断』を行いました。いくつかの質問に答えることで、どの候補者と自分の考えが近いのかが一目で分かるもので、若い世代を中心に、多くの方に使っていただきました」
「こうしたものを、杉並区の選管が春の区議選で導入しようと動いていましたが、急きょ総務省から待ったがかかりました」
■「ボートマッチ」に注目したワケ
小栗泉・日本テレビ解説委員
「杉並区選管がやろうとしていたのは、投票(vote)のマッチングで『ボートマッチ』と呼ばれるものです。有権者と候補者それぞれに区政に関する質問に答えてもらい、自分と考えが近い候補者が表示されるという仕組みです」
「杉並区議選の20代投票率は、直近の2019年で20.35%と低く、若者の投票率アップの起爆剤として、ボートマッチに目を付けたということです」
有働キャスター
「質問に答えながら区のことも考えますし、いい取り組みだなと思いますが…」
小栗委員
「ただ、選管がボートマッチをすることに対して総務省から『公平性を担保することが難しく、公職選挙法に抵触する可能性がある』という見解が示され、事業を断念することになりました」
■専門家に聞く…「選管主体」の問題点
有働キャスター
「公平性を担保するのが難しいというのは、どういうことでしょうか?」
小栗委員
「選挙制度に詳しい立命館大学の小松浩教授によると、最大の問題点は、主体が選管だということです」
「ダメな理由の1つ目は、特定の候補者への投票を誘導してしまう可能性です。民間団体などがやる分には『選挙運動の自由』にあたり問題はありませんが、選管は選挙を管理する公的な機関です」
「仮に、有権者がボートマッチを利用してA候補とマッチした場合、『選管がA候補と言っているんだから、この人に投票すればいい』となってしまうことが考えられるといいます」
「もう1つの理由は、システムを公正に作るのが難しいということです。これはシステム的な問題で、質問数や聞き方、テーマなどの組み方によって導かれる答えが変わってしまうそうです」
「例えば『B候補に投票しようかな』と思っていた有権者が、ボートマッチで『C候補に近い』と出ることもあります。こういったことから、中立公正な選管がするのは適切ではないということです」
■「見える化」で…投票率アップを
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「NGになりましたが、ボートマッチのように『見える化』して選挙に行くハードルを下げるのはいいなと思いました。こういう入口から、気になった人やコトに対して深掘りするようなことが増えていってほしいなと思います」
有働キャスター
「この時代、AIで自分にふさわしい候補者を見つけてくれるというものも出てきそうです。4月の統一地方選挙は、私たちの身近な生活に関わる選挙です。投票のハードルを下げようという取り組みは民間からも、もっと広がってもいいのかなと思います」
(2023年2月16日放送「news zero」より)
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