中国が海外への団体旅行を解禁 対象国にある共通点とは?日本は対象外|TBS NEWS DIG
ゼロコロナ政策を撤回した中国では、きょうから海外への団体旅行が解禁となりました。日本は入っていませんが、対象となった20か国の選び方には中国の思惑がありそうです。
中国で解禁された海外への団体旅行。3年ぶりの再開です。しかし…
記者
「こちらは国際線の出発ゲートを利用する人の列ですが、団体客とみられる人の姿は見えません」
ツアーの選択肢が少ないうえ、ガイドも休職や転職を余儀なくされていて、実際に団体旅行が増えるのは3月ごろになるとされています。
市民
「以前より(航空券が)高くなっていますね」
旅行会社は、今後に期待を寄せます。
中国の旅行会社 広報担当
「夏休みがピークになると思います。中国人が自由に旅行を楽しめることを、会社としても、とても期待しています」
さっそく、タイに到着した中国人観光客は手厚い歓迎を受けました。街の人はどう感じているのでしょうか。
市民
「中国では何百万人も感染していて、死者がたくさん出ていると聞いたので、こわいです」
中国からの入国を制限するべきだとの意見がある一方…
タイドレスのレンタル店オーナー
「この3年間、収入が全くありませんでした。中国人観光客が来ると嬉しいです」
今回、団体旅行が解禁されたのは、タイを含めた20か国。水際対策を実施している日本は対象から外れましたが、インバウンド獲得に向けた動きはすでに始まっています。
おととい、上海市内のショッピングモールで行われたマグロの解体ショー。
記者
「いま捌かれたばかりのマグロが大勢の中国人たちにふるまわれています」
この日、旅行会社などが中心となって日本の食品や伝統をPRするイベントが開かれました。
来場者
「秋葉原は一番行きたい。東京、名古屋、大阪も行きたい」
滋賀県誘客経済促進センター 荻野大所長
「(中国の)みなさんの日本に対する熱い思いを感じました。インバウンド獲得に向けた地域間競争の号砲は既に鳴っていると感じています」
中国人観光客誘致のコンサル事業などを手がける関係者も前向きです。
フレンドリージャパン 近藤剛代表
「徐々に2月3月にかけて増便していって、航空運賃が下がってくれば、そのタイミングまでには確実に日本に関してもオープンするはず」
一方、専門家は今回、団体旅行が再開された国の選び方には、中国流の「政治的な意図」も透けて見えると指摘します。
東京大学 丸川知雄教授
「一帯一路構想で中国と覚書を結んでいる国が大多数」
一帯一路は、中国が主導する巨大経済圏構想。今回、団体旅行が再開された20か国のうち、スイスを除いた19か国が中国と一帯一路で協力する覚書を結んでいるのです。
東京大学 丸川知雄教授
「中国は団体旅行が『お金を持って出ていく』、つまり相手に対する経済的恩恵であり、団体旅行を出す出さないということを外交のカードとして使う傾向がかなり顕著」
海外旅行の全面解禁に向けて大きく舵を切った中国。日本に中国人観光客が戻るかは、外交の流れにも左右されそうです。
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