「クジラにも異変が…」地元漁師が感じた“海の異変”大阪・淀川「迷いクジラ」死ぬ(2023年1月13日)

「クジラにも異変が…」地元漁師が感じた“海の異変”大阪・淀川「迷いクジラ」死ぬ(2023年1月13日)

「クジラにも異変が…」地元漁師が感じた“海の異変”大阪・淀川「迷いクジラ」死ぬ(2023年1月13日)

13日午前、大阪・淀川河口に迷い込んだクジラに、潮を吹くなど動きが見られなくなったため、大阪市の担当職員らが専門家とともに調査した結果、死んでいることが確認されました。

大阪市経済戦略局産業振興部・森拓也さん:「目視で呼吸状態などの確認を専門家にいただいた」

13日の調査では、体長約15メートルのマッコウクジラだということも分かりました。

クジラは9日に姿を現して以来、多くの関心を集めていました。

市民:「めっちゃ悲しい。生きていると思っていたので」

市民:「かわいそうですね、道に迷って。僕らも一緒やもんね、年取ったら。帰り道間違えてかわいそう」

今も発見された時とほぼ同じ場所に姿をとどめています。

大阪市・松井市長:「撤去はしないと、あのままではどうしても腐敗する。淀川河口付近で、どこかに埋めるのも難しい。そもそも、そんなに砂浜もない。それも含めて、早急に答えを出したい」

水産庁のマニュアルでは、死んだクジラは埋める、または焼却処分することを推奨しています。

ただ、大阪市立自然史博物館では、かつて大阪湾に流れ着いたクジラを解体し、骨格標本として展示しています。

大阪市立自然史博物館・和田岳主任学芸員:「3体とも大阪湾で死体が見つかったクジラ」

1990年以来、大阪湾では7体のクジラの死体が見つかっていて、それらはすべて標本として保存されているといいます。

今回のクジラについて、大阪港湾局などは、関係機関と調整のうえ、処理方法を検討するとしています。

しかしなぜ、クジラは大阪湾へやってきたのでしょうか…。

現場となった大阪の海では、ある異変が起きていました。

漁師・桶谷安治さん:「やっぱり違うもんね。いつもだったら、ここにいる魚がいなかったり」

大阪湾で漁をする桶谷安治さん(65)。ここ数年、海の変化を感じるといいます。

漁師・桶谷安治さん:「(Q.石は珍しいですか?)海藻がないから、こんな石がついてくる」

本来このあたりには海藻が茂っていますが、今は石ばかりが網にかかるといいます。

さらに…。

漁師・桶谷安治さん:「去年の暮れかな、ミノカサゴがあがってきたことがある。もっと南方の魚なんだけど」

周辺では、南方の魚などが網にかかることが、増えてきているといいます。

原因の一つが海水温の上昇です。去年の大阪湾の海水温は、平年よりも高くなっていました。

その影響で、他府県と比べて多い19の品目で、漁獲量などに影響が出ているといいます。

漁師・桶谷安治さん:「ちょっと異変があるんだろうな。クジラにしろ、何にしろ。5年か6年前に(クジラを)沖の方で見たことあるけど、あんな所まで行くと思ってなかった」

今回、大阪湾にマッコウクジラが迷い込んだ理由は分かっていません。

日本鯨類研究所は、外傷や病気など、今後解剖などによって分かっていく可能性があるとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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