こども病院の医師らが『ワクチンの絵本』制作「子どもに正確な情報を知ってほしい」(2023年1月6日)
兵庫県が、子どもたちに新型コロナウイルスのワクチンについて知ってもらおうという絵本を作りました。
兵庫県立こども病院の笠井正志医師らが作った絵本。「コロナに攻撃される王国がワクチン接種で強くなり、コロナを追い払う」というストーリーです。
(兵庫県立こども病院感染症内科部長 笠井正志医師)
「テーマは『ワクチンってなあに?ふやせハートばいばいコロナ』。子どもに向けた内容で、子どもが少しでもよく理解できるようなワクチンに関する説明資材を今回作ろうと思いました」
第7波・第8波では子どもの感染者が増加。兵庫県では去年6月から今年1月2日までで、10代以下の子ども約23万人が感染しました。一般的に子どもは重症化しにくいと言われていますが、感染者の増加で必然的に重症化する子どもの数が増えているのが現状です。
笠井医師が勤める県立こども病院では、年末にコロナ病床を7床から11床に増やしましたが、それでも足りなかったといいます。
(兵庫県立こども病院感染症内科部長 笠井正志医師)
「年末年始は(11床を)超えた状態で年を越しました。外からの入院依頼を『どんどん来てください』といえるほどの余力はなくて、(子どもの)感染者をもうちょっと頑張って減らすことをしていかないといけないかなと思い始めた」
現状、兵庫県内の5~11歳のワクチン接種率(2回目)は1割強。全国平均でも2割程度と低調です。そこで県は、保護者ではなく、子どもたち自身にワクチンについて知ってもらい、自分の体に関心を持つきっかけにしてもらおうと、笠井医師らに小学生向けの絵本の制作を依頼しました。
(兵庫県立こども病院感染症内科部長 笠井正志医師)
「ワクチンは完璧だとか、打たないとダメだというような思いで作っているわけではなくて、ただ正確な情報をちゃんと得て知ってほしい。打ったらこういう効果があるよと言っている人が専門家にいることをぜひ知ってほしいなと」
絵本は県のウェブサイトで公表されていて、県は「学校などで使ってもらえれば」と話しています。
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