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【空色ポスト】主人と愛犬へ…『空から見守っててね』 伝えられない想いをのせ放つ「空色ポスト」 香川の病院
香川県の病院で行われている「空色ポスト」という取り組みがあります。宛先は自由。「あるもの」を使って、それぞれの想いを空に向かって届けます。
◇
香川大学医学部附属病院で、風に揺られる色とりどりの風船。なぜ病院に風船があるのでしょうか。たぐり寄せると、そこには手紙が…。
ーーおなかの中の赤ちゃんへ
「どんな顔してるかな?どんな声かな?元気いっぱい生まれてきてね」
ーー未来の自分へ
「毎日、笑顔で暮らせていますか?今を大事に生きてください」
宛先は自由。つぶやきや願い事など、様々な思いがつづられていました。
このプロジェクトは、香川大学創造工学部が3年がかりで企画したもので、香川・三豊市粟島の漂流郵便局からヒントを得たと言います。
香川大学創造工学部 造形・メディアデザインコース 大場 晴夫教授
「(漂流郵便局の)アイデアを持って、入院患者の方や医療従事者が手紙のやり取りができないかというのが最初の思い」「手紙を読むと重い内容も多い、そういったものは自分の心の中にとめてしまうことが多いんですが、それを自分の気持ちから出すということがすごく癒やしにもなると思う」
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書いては筆を止め、文字を見つめながらゆっくりとしたためる女性。
女性
「この世にいないんですけど、主人とわんこに『上から見守ってね』と。私はいま病気でここに来てるんですけど」
届けたい手紙は、今年の2月に亡くなったご主人と3年前に亡くなった愛犬へ宛てたものでした。
女性
「私一人になったものですから、『空から見守っててね』って書きました。届くかなと思ってます、たぶん見てると思う」
また、ある女性は叔母に向けて手紙を書きました。
女性
「病気が良くなって、一日一日幸せに過ごしてほしいなと思って書いた」
急性リンパ性白血病で入院していたという女性。この日は一時退院の日でした。
女性
「家族のみんなやお医者さんとかにすごく助けてもらった。病院なので一人で過ごすことが多いけれど、治療もつらくても私だけじゃなくて、他のみんながサポートしてくれる、応援してくれるっていう気持ちで、何とか前に進めていると思います」
◇
誰にも伝えられない想い。心にしまっておくのもいいですが、たまに吐き出すと楽になることも…。空色ポストは、そんな私たちにそっと寄り添ってくれます。
(2022年12月31日放送)
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