20年来の盟友「トラブル聞いてない」宮台さん“切り付け”ストレートな物言いで反発も(2022年11月30日)

20年来の盟友「トラブル聞いてない」宮台さん“切り付け”ストレートな物言いで反発も(2022年11月30日)

20年来の盟友「トラブル聞いてない」宮台さん“切り付け”ストレートな物言いで反発も(2022年11月30日)

東京都立大学の教授で社会学者の宮台真司さんが切り付けられてから、丸一日が経ちました。

犯人は逃走中で、捕まっていません。

病院に駆け付けた親交の深いジャーナリスト・神保哲生さんは「背景や動機が分からない」と話しています。

神保哲生さん:宮台さんは救急搬送されて、手術を受けている状態でしたので、我々は終わるまで、ただ待っている感じで。(Q.手術は4時間くらい)4時間ちょっと超えるくらいはかかっていたと。元気だったということと、特にそんな踏み込んだ話、事件についての話とかは、そんなにしていないようです。

神保さんは、宮台さんと20年以上、一緒に仕事をしてきました。

神保哲生さん:特に最近トラブルがあったとかいうこともあれば、だいたい私には彼は話すので、特にそれも聞いていませんので。まったく今回の背景や動機が分からない状態です。

事件発生直後を目撃した人によりますと、現場となったのは、キャンパス内の建物の裏側の道でした。

校内は広く、防犯カメラも少ないことから、犯人の特定は難航しているといいます。

ただ、都立大は「キャンパス周りの警備体制の強化などを総合的に判断した」として、休校にはせず、通常授業が行われています。

都立大学生:まだ犯人が捕まっていないので、少し不安もありますし、早く捕まってほしいなと思います。(Q.周りで休む人は)授業がこれからなので分からないです。

宮台さんは首など5カ所に切り傷や打撲を負い、後頭部の切り傷は8センチに達していました。

切り傷はすべて鋭利な刃物によるものとみられ、腕には身を守ろうとした時にできる防御創もありました。

攻撃はかなり執ようだったことが伺えます。

都立大学生:(Q.犯人を見た)見てないです(Q.何を見た)道路で腰かけている宮台先生と、通報してる人を見ました。(Q.宮台先生は首から血が流れていた)流れていたというか、赤かった。顔に飛び散っている感じでした。

宮台さんが社会学者として注目され始めたのは1990年代です。

女子高校生の援助交際やオウム真理教など、あの時代の社会を積極的に論評していきました。

宮台真司さん(1994年):カラオケボックスとよく似てて。カラオケボックスは昔のカラオケと違って、分かり合わなくても盛り上がれるでしょう。分かり合いなき盛り上がりってことですよね。

宮台真司さん(1998年):自分が人妻になりたいからじゃって、思っちゃう時があるんですよ。だから(女装して)なってみたら、どう感じるのかなって思って。そしたらね、最高でしたよ。

サブカルだけでなく、幅広い分野で自らの解釈を持っていました。

宮台真司さん(2001年):これからテレビは、全体的にマルチチャンネル化やマルチメディア化のなかで、どんどん衰退していく可能性がある。

最近はネットの世界にもフィールドを広げ、若い世代からの支持を変わらずに集めていました。

宮台真司さん(2021年12月):インターネットに先だって、もう社会は分断されていて、それをインターネットが加速しただけなので。メディアにすごい力があると思うのは間違いというのは、本当にそのとおり。

事件の直前まで宮台さんに歩きながら質問をしていた学生に話を聞きました。

事件直前に一緒にいた学生:(Q.最後に別れたのは)この辺です。(Q.学生にとって宮台教授はどういう存在だったか)個人的には、宮台先生を意識して都立大に来たこともあり、この世界では大きな存在だと思います。もちろん異論・反論を持つ学生は当然いるだろうと思います。宮台先生の授業はいつも、アグレッシブで鋭い話が多かったので。

ストレートな物言いや、そのスタンスが反発を招き、アンチも多い人ではありました。

ただ、動機が何かは分かりませんが、学びの場で教授が襲われるというのはあってはなりません。

事件直前に一緒にいた学生:学問の自由、あらゆる自由というものが脅かされている状態だと思いますし、ここで大学側としても対策を講じるということで、また新しく自由を制限しないといけないことにもなっていくので、やはり正確な対策に神経を注がないといけないと思います。

長らく宮台さんと一緒に社会問題に向き合ってきた、神保哲生さんは改めて、このように話しました。

神保哲生さん:宮台真司は顔をさらして、名前も出して、社会問題のみならず、多岐に触れる問題に発言している学者・言論人ですので、言論人に対して、このような切り付けるというような暴力をもって、彼を傷付ける行為というのは、犯人の意図がどうとか関わらず、言論に対する挑戦と受け止めるしかない。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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