記者が警察に取り囲まれ…中国で抗議デモ“白色革命”ゼロコロナ政策に抗議|TBS NEWS DIG

記者が警察に取り囲まれ…中国で抗議デモ“白色革命”ゼロコロナ政策に抗議|TBS NEWS DIG

記者が警察に取り囲まれ…中国で抗議デモ“白色革命”ゼロコロナ政策に抗議|TBS NEWS DIG

厳しいゼロコロナ政策に対する中国政府への抗議として白い紙を掲げる“白色革命”などと呼ばれる動きが各地に急拡大しています。批判の矛先は習近平指導部にも向きつつあるなど異例の事態となっています。こうした中、28日、北京市内で取材をしていた記者が警察官に囲まれる場面も。

■「自由でなければ死んだほうがいい」 中国全土に広がる“白色革命”

山本恵里伽キャスター
「11月28日午後6時半過ぎ、中国大使館の近くです。たくさんの若者が集まって大きな声をあげています。手には白い紙、そして花を持っている人もいます」

抗議の声
「共産党退陣! 封鎖はいらない、必要なのは自由だ」

28日夜、都内で行われた中国人たちによる抗議活動。ほとんどが20代の若者たちです。

デモに参加した上海出身の学生(20代)
「中国の厳しすぎるゼロコロナ政策によって、たくさんの人が苦しい生活をしていて、代わりに声を出したい」

抗議する人たちが掲げている白い紙。言論統制への抗議の意味が込められているといいます。

デモ主催者
「自由と民主の生活が欲しい。言論とか自由に話したい」

山本キャスター
「自由が欲しいと?」

デモ主催者
「そうですね。人権の一番重要なことです」

中国国民の不満が爆発しています。

中国・北京のデモ隊
「PCR検査はいらない。自由が欲しい」

自由を訴える大勢の人たち、若者の姿が目立ちます。

デモ隊
「新疆(しんきょう)を解放して! 新疆を解放して!」

白い紙を掲げる抗議活動は「白色革命」などと呼ばれ、中国全土に広がっています。

四川省・成都市のデモ隊
「自由でなければ死んだほうがいい」

厳しいゼロコロナ政策を続ける、中国政府への抗議活動。

記者
「上海の中心地とは思えないほど、物々しい雰囲気となっています。大勢の警官が動員されています」

警察官が厳重に警戒するなか、花を持った男性が何か訴えています。すると…

記者
「花を持ってきた男性が警察に連れていかれます」

抗議活動は、夜まで続きます。

記者
「危ない、危ない。また警察が前進してきました」

警察官が集まった市民らを排除し、身柄を拘束。抗議の様子を取材していたイギリスBBCの記者も…

BBC記者
「領事館に連絡してくれ」

ことの発端は、新疆ウイグル自治区のマンションで起きた10人が死亡する火災でした。ゼロコロナ政策による封鎖などで、消火が遅れたとの指摘が相次いだのです。

しかし、ネット上ではそういった情報は次々と削除。それに不満を持った若者が声を上げました。

中国・上海のデモ隊
「共産党退陣しろ、習近平退陣しろ」

中国・北京 清華大学に集まったデモ隊
「表現の自由、民主、法治」

習近平国家主席の母校・清華大学では、数百人以上の学生が集まり…

清華大学に集まったデモ隊
「逮捕されるのを恐れて、声を上げないでいると後悔する」

北京大学では、28日も抗議する学生とみられる姿が…しかし、すぐに連行されてしまいました。

学生とみられる男性
「自由がないなら死んだ方がましだ」

■今後「天安門事件のような事態にならないとは…」

28日夜、北京市内へ出てみると…

記者
「デモを行うと予告された28日午後6時を回りました。デモ隊の姿はなく警察官の姿だけが目につきます」

取材をしていると突然、警察官に囲まれました。

警察官
「パスポートを持っていますか?今撮影していますか?一度カメラを止めてもらえますか?」

職務質問を終えても…

記者
「たくさんの警察官が我々の後をついてきます。警察官は何も答えてくれません」

厳しい行動制限や封鎖措置を行うゼロコロナ政策。

寧夏回族自治区 青いベストの男性
「壁に向かって立て。警告する」

封鎖された建物から出てきた男性に対して、過剰な対応も。

青いベストの男性
「なぜ外に出てきた?」

拘束された市民
「薬を買いたい」

重慶市では…

男性
「我々はただの風邪に振り回されている!それはなぜか。政府が間違っているからだ」

政府批判が厳しく制限される中国で、習近平指導部への抗議は極めて異例のこと。中国政府は、デモ隊が習主席の退陣を求めていることについて質問されると…

中国 外務省報道官
「あなたには答えた。あなたが言及した状況は知りません」

中国に詳しい専門家は、これまでとは違った抗議活動だといいます。

東京大学(中国研究) 阿古智子教授
「抑えきれないほど人数が増えていることもありますし、抑えてしまうと逆に反発でまた悪循環になるかもしれないので、当局側も様子を見ているところがあると思います」

懸念されるのは…

阿古教授
「今は嵐の前の静けさだとすればすごく怖いので、天安門事件のような、急に弾圧が加速するような事態がないとは言えないですね。軍事的な弾圧だとか、そういったことが生じかねない。そのことを懸念しています」

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